「丘を覆う美しい花の肥料は遺体」北朝鮮収容所の正視に耐えない現実

米国の人権NGOである北朝鮮人権委員会(HRNK)は21日、北朝鮮の第11号教化所(刑務所)における人権侵害の実態に関する報告書を発表した。

米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた内容によれば、平安南道(ピョンアンナムド)の甑山(チュンサン)郡に位置する同教化所は、それぞれ分離された14の拘禁施設により構成され、敷地内にはブタや家禽類を飼育する畜舎もある。脱北者の証言によると、ここで生産された食肉は、主として首都・平壌の特権階級に供給されるという。

また、同教化所には1500人から2000人が収容されており、その多くは脱北に失敗して送り返された人々だという。北朝鮮当局は、こうした人々をとりわけ残忍に扱っており、死者も続出している。

HRNKの報告書に添付された写真には、同教化所の受刑者たちの間で「花の丘」と呼ばれるエリアが写っている。報告書によれば、「死体は墓石も立てられないまま、名前と死亡日が書かれた紙を入れた薬瓶とともに、病院の裏山に埋められる」と説明。埋められた死体が肥やしとなり、春にツツジが丘を覆い尽くすことから「花の丘」と呼ばれているという。

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HRNKのグレッグ・スカラチュー事務局長はRFAに対し、このような埋葬場所は教化所の近辺にあるものだとしながら、それは「北朝鮮の政権が、教化所での死亡率が高いことを認識しているためだ」と指摘。「国連は北朝鮮が人権を凄惨に踏みにじり、生存権を奪っていることを記憶すべきだ」と強調している。

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一方、報告書は脱北者からの聞き取りに基づき、同教化所内では公開処刑は行われていないながら、拷問や秘密裏の処刑は行われていると述べている。

北朝鮮には、政治犯収容所として知られる管理所と、刑事犯が収容される教化所、軽犯罪者の収容施設である労働鍛錬隊がある。これらのうち、最も存在が問題視されているのは管理所だが、管理所の人権実態も負けず劣らず酷い。

今後、北朝鮮の人権侵害に対する国際的な非難が続いていけば、金正恩体制が近い将来、管理所に関して何らかの措置を取ることもあるかもしれない。だが、人権侵害が横行しているのは決して管理所だけではないということを、国際社会は決して忘れてはならない。