恋人を処刑に追い込んだ北朝鮮「30代やり手女性」の録音ファイル

先月15日、朝鮮人民軍の建設部隊である7総局の政治委員で52歳のリュ少将が、北朝鮮の首都・平壌郊外の兄弟山(ヒョンジェサン)区域の市場の近くの堤防で公開銃殺された件については、すでに本欄で伝えた。

マンション建設の利権を握り、わが世の春を謳歌していたリュ氏だが、嫉妬に駆られた30代愛人女性の告発により、不正が露見してしまったのだ。

この話には続きがあった。

件の愛人女性は、軍の護衛司令部傘下の東洋タバコ会社に対する巨額の投資を行っているトンジュ(金主、新興富裕層)で、リュ氏が仕切るマンション建設にも投資していた。彼女は、投資の見返りにマンション1部屋を受け取ることにし、建設部隊の兵士の夜食を購入する費用まで寄付したのにマンションがもらえなかったとして、その証拠としてリュ少将との会話を録音したファイルを当局に提出した。

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この展開に、軍幹部らが震撼しているという。

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中央党の規律調査部は、今回の事案を「元帥様(金正恩総書記)の建築美学思想と、党の建築政治の方針に背き、私利私欲を満たした深刻な問題」と見なし、捜査に乗り出した。通常、軍関係者の犯罪は、軍の検察所が捜査を行うが、訴えられたリュ少将は、人民軍党(軍内部の労働党委員会)の政治委員を務めていることから、中央党の規律調査部の担当となった。

下手をすれば、大量処刑さえあり得る成り行きである。

そして、「元帥様の愛の政治の先頭に立つ建設イルクンが、使命と自覚を忘却し、職権乱用で私利私欲を満たしたのは、思想的に問題がある」と指摘し、見せしめとして公開裁判にかけて処刑することにしたというものだ。

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今回の公開処刑の後、平壌市内ではこんな陰謀論が飛び交う事態となっている。

「(リュ少将を)大急ぎで銃殺にしたのは、彼とグルの党幹部が多かったからだ」
「彼が口を開けば、怪我をする(巻き込まれる)人が多すぎて、大急ぎで殺したのだ」

実際、規律調査部は、女性が提出した録音ファイルをベースに、7総局のみならず、8総局、工兵局などの建設部隊全体の指揮官の不正行為を把握し、容疑者10人を逮捕し、軍の保衛局(秘密警察)の営巣管理隊(軍内の留置場)に勾留して、取り調べを行っている。

今回の事件をきっかけにして、人民軍党の幹部に対する幹部事業(人事入れ替え)を行うのが中央党の目論見で、党の法務部、軍の保衛局、軍の検察所まで取り調べに乗り出すだろうと、情報筋は見ている。