「我が国経済は完全に麻痺した」金正恩宣言に国民が絶望

北朝鮮は、新型コロナウイルス問題による非常事態が3年以上続く可能性を見込んでいるもようだ。

米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、北朝鮮当局は今月初め、コロナ禍による非常事態が長期にわたることを想定し、各地の機関や企業所が自力で食糧問題を解決するよう指示を下したという。新型コロナ対策は金正恩総書記が直接、指揮するものだ。今回の指示にも、金正恩氏が自ら発した宣言と同等の重みがあると言える。

平安北道(ピョンアンブクト)のある住民はRFAに対し、「今月初め、長期的な食糧難に備えることに関する中央の方針が一斉に伝えられた。道内の各級機関、企業所などが食糧問題を自力で解決せよとの指示だった」と語っている。

この住民はまた、「コロナ非常事態が3年以上続くと見込み、食糧問題が長期戦となることを予告した尋常ならざる指示だ。それほどの長い期間、自力で食糧問題を解決しろというのは、その日その日を苦しみながら耐えている住民たちにとって、あまりに過酷な要求だ」と話した。

北朝鮮は以前から、不足する副食物を国民が自ら解決するよう、白菜や大根などを栽培するための土地を「副業圃田(ほでん)」として機関や企業所、工場単位で割り当てている。食糧難の深刻化が伝えられる今年、当局は副業圃田を、追加で割り当てる措置を取ったという。

北朝鮮は昨年1月から、新型コロナの流入防止のため国境を封鎖し、貿易も停止。違反者に対しては極刑を下す厳しさだ。
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食糧難の深刻化は、こうした措置によって営農資材などを輸入できなくなったことが一因とされているが、北朝鮮当局はこの期に及んでも国外からの食糧・物資の搬入を避け、国内での食糧問題解決にこだわっているのだろう。

これに対して国民の間では、「田畑を少し追加して、食糧問題を自分で解決しろというのは、食糧問題の解決を国民に押し付ける無責任な態度だとの批判が出ている」(前出の住民)という。

一方、咸鏡北道の情報筋も同様の指示が下されたことを伝えつつ、「コロナ事態の長期化で国境封鎖が続く中、我が国の経済は完全に麻痺し、人民の生活はどん底にある。一体あとどれだけの人民が餓死すれば中央は過ちに気付くのかと、人々は恨みの声を上げている」と語っている。