「国民を肉体精神的に堕落させた」金正恩、女性社長を処刑

北朝鮮は9日、建国73周年に際して労働者や農場員らによる予備軍組織、労農赤衛隊と治安部隊・社会安全軍による閲兵式を行った。

正規軍を動員せずにこうした閲兵式を行ったのは、経済制裁・コロナ禍・自然災害の三重苦の中で、国民に団結を呼びかけるためと思われる。

だがその一方、金正恩総書記はいわゆる非社会主義行為に対する徹底的な取り締まりを主導し、国民の生活と思考を締め付けている。

こうした実態は、国家がさも「国民生活を重視している」かのように装いながら、その実、生活難に苦しむ国民が決して国家に反抗しないよう、恐怖政治で締め付けているということだ。

そして、そのための格好のターゲットになっているのが、「性録画物」と呼ばれる違法アダルトビデオと、違法薬物の密売だ。それがその国の方に触れる行為であれば、法の範囲で処罰されるのは、ある意味では当然のことと言えるかもしれない。
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だが、最近の北朝鮮は恣意的に、処罰の水準を引き上げている可能性がある。

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米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によれば、平安北道(ピョンアンブクト)のある住民は次のように証言している。

「(最近の)薬物乱用と性不良行為に対する取り締まりは、国家保衛省(秘密警察)の主導で今年1月から全国的な規模で実施されている(中略)道内ではこれまでに、十数人が同省の特別軍事裁判に回され、罪状が特に重いとされた被告には死刑判決が下されている。麻薬や性びん乱行為については、以前は社会安全省(警察)と検察所が調査を行っていたが、このように国家保衛省が動くのは今回が初めてだ。」

たとえば、咸鏡南道(ハムギョンナムド)咸興市(ハムン)市の東興山(トンフンサン)区域に住むある女性は、2019年末から今年3月まで、人の行き来の少ない田舎に秘密の薬物工場を作り、30人余りに密売したことが発覚し、逮捕された。当局はこれに対し、「人々を精神的・肉体的に堕落させた反国家行為」との罪名を着せ、処刑したという。

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覚せい剤の密造・密売は北朝鮮社会をむしばむ重大犯罪であり、徹底的に規制されてしかるべきだろう。しかしそれは、北朝鮮の法が定めるように刑法に則って行われるべきだ。

ほとんど自動的に極刑が適用される「反国家行為」との罪名を恣意的に持ち出すのは、国民に恐怖を与え、「国家はいつでも、指導者が望むとおりに行動できる」ということを見せつけるためのものなのだ。