「禁断の味」破れかぶれで食べた北朝鮮青年を処刑

いよいよ新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射した、金正恩総書記の暴走が止まらない。その一方、北朝鮮では食糧が底をついた家を指す「絶糧世帯」が続出している。

穀倉地帯の黄海南道(ファンヘナムド)の甕津(オンジン)のある農場では、半数が絶糧世帯に陥ったと、米政府系ラジオ・フリー・アジア(RFA)が現地の情報筋の話として伝えている。他にも同様の地域が多数あると見られ、対策を話し合う地元当局の会議などでは、1990年代の大飢饉「苦難の行軍」の経験が話題に上っているという。

苦難の行軍の当時、北朝鮮ではひどい飢えのせいで犯罪が多発した。特に狙われたのが牛だ。

北朝鮮で牛は、生産手段として扱われており、国家財産となっている。個人による所有、屠畜、販売は禁じられ、違反者は単なる経済犯ではなく政治犯扱いとなる。許可なく食べたり販売したりして、銃殺される人もいる。
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例えば、韓国の現代財閥の創業者である鄭周永(チョン・ジュヨン)氏が北朝鮮に贈った牛を盗んで食べ、死刑になった若者たちもいた。日本の植民地統治時代に北朝鮮地域で生まれた鄭氏は1998年6月、牛500頭をトラックに積んで板門店(パンムンジョム)経由で北朝鮮を訪問し、世間を驚かせた。

脱北者出身で東亜日報記者のチュ・ソンハ氏が、自身のYouTubeチャンネルで伝えているところによると、当時の最高指導者である金正日総書記はその牛を軍需物資として指定し、特別な牧場で管理していたという。

北朝鮮ではただでさえ牛が貴重である上に、韓国の超VIPからの贈り物であり、なおかつ最高指導者が直々に特別な管理を命じたのである。普通なら、盗もうという気など起きようもない。

それでも、「死ぬ前に一度、旨いものを腹いっぱい食べてみたい」という思いが勝るほどに、飢えがひどかったということだろう。まさに破れかぶれだ。牛を盗んだ2人の青年は、友人2人を誘って「最後の晩餐」にありついた。

しかし案の定、4人は当局に逮捕された。盗みを行った1人は処刑され、もう1人は獄中死した。誘われた2人のうち1人が釈放後に脱北して韓国へ行き、チュ氏にこの話を聞かせたという。

これと似たような事件は、2020年11月にも起きている。食糧事情の悪化とともに、もしかしたら今後、こうした事件が増えるかもしれない。

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