公開処刑も…北朝鮮男性ら「深夜の怪しい作業」で逮捕

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電気屋が電化製品の修理を行う。そんなごく当たり前のことをやっていた北朝鮮の電子機器奉仕所(電気屋)の従業員3人が逮捕された。もっとも、彼らがやっていたのはそれだけではなかったのだ。平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK内部情報筋が詳細を伝えた。

徳川(トクチョン)市内で電化製品の修理と販売を行っている奉仕所の従業員3人は、市民の注文に応じて様々な電化製品を修理したり、ソフトウェアのインストールを行ったりしていた。

事件が起きたのは、先月15日の太陽節(金日成主席の生誕記念日)の前夜のこと。当局は、太陽節の前夜は早めに帰宅して、翌日の国家的行事が問題なく行えるように準備せよと強調し、深夜には非社会主義グルパ(風紀取り締まり班)に市内で巡回を行わせていた。すると、奉仕所の閉じたカーテンのすきから明かりが漏れているのを発見、怪しいと判断して店内に踏み込んだ。

すると、奉仕所で使われていた様々な機器の登録期間が過ぎていただけでなく、店内にあった数十台の外国製電化製品に、韓国、中国などのラジオ放送が受信できる機能が内蔵されていることを発見した。

北朝鮮では、海外のラジオ放送を隠れて聞いていたことがバレたら重罪に問われる。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は一昨年、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の司法機関の幹部の話として、RFAを愛聴していた船長が公開処刑されたと報じた。船長は「耳に心地よい音楽」――つまり、北朝鮮では「禁断」とされている韓国や欧米の音楽の虜になっていたということだ。
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そのため、北朝鮮で使われるラジオ受信機は通常、ダイヤルをはんだ付けするなどして、外国の放送が聞けないように固定した上で、国に登録させることになっている。
(参考記事:北朝鮮、「韓国のラジオ聞くな」取り締まるも効果は疑問

修理を装って、ラジオに海外放送の受信機能を内蔵させる作業を行っていた3人は、その場で逮捕され、安全部(警察署)に拘留されて取り調べを受けている。

3人はまた、南浦(ナムポ)港を通じて行われている国家貿易に携わっている知人に依頼して、外国製の電化製品や「わが国(北朝鮮)の生活文化、様式にそぐわない」として禁止されている外国の風景画などの美術品を大量に取り寄せて販売していたことも判明した。

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3人はかなり儲けていたようで、自宅からは北朝鮮ウォン、外貨など多額の現金が発見され、全額押収された。家族は生活苦に直面しているが、それより恐れていることがある。

当局が現在、非社会主義・反社会主義に対する取り締まりを強化している最中に発覚した今回の事件で、3人は政治犯扱いされる可能性が高いと情報筋は見ている。

政治犯となれば、本人たちは処刑や管理所(政治犯収容所)送りを免れない。また、3人とともに管理所送り、または運が良くとも奥地への追放されるかもしれない家族は恐怖に震え、政治犯にされないことを祈っているという。
(参考記事:男たちは真夜中に一家を襲った…北朝鮮の「収容所送り」はこうして行われる

3人の知人である市の貿易局の幹部も、電化製品を受け取っていたことが発覚して、摘発されたとのことだ。

今回の摘発の話を聞きつけた地元住民は、3人のことを、一般的な電化製品を無料で修理してくれるいい人たちで、住民とも良好な関係を築いていたことから、同情すると同時に非常に残念がっているという。
(参考記事:北朝鮮の秘密警察が「写真館」を目の敵にする理由

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