金正恩、高校生にも問答無用…「行動制限」破りに鉄槌

北朝鮮は新型コロナウイルスの拡散防止のため、2月20日と3月16日の2回にわたり、冬休みを延長する形で全国の学校に対して休校を指示した。そして今月3日、これがさらに延長されたと、デイリーNKの内部情報筋が伝えている。それによると同日、教育省は全国のすべての学校に対して「4月末まで休みを再延長せよ」との指示を下したという。

そんな中、手持無沙汰の余り防疫ルールに違反した高校生たちが相次いで当局に摘発され、少年教養所(少年院)送りになっていると、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じている。

両江道(リャンガンド)の消息筋がRFAに語ったところでは、先月22日、集団での会合が禁止されているにも関わらず、道内の普天(ポチョン)郡に住む高校生10人余りが友人の誕生日を祝うためにパーティーを開いていたことが発覚。保安署(警察署)の留置場に10日間にわたり拘留された後、少年院に移送されたという。

また道内の別の消息筋によれば、恵山(ヘサン)市でも同様の摘発があった。「高校生たちが友人の家に集まり、アメリカ映画を見ていたことがバレて摘発された。防疫ルール違反に『不純映画』をみた罪が重なり、これらの高校生も少年教養所に送られた」という。

高校生たちは少年院で1年間の労働教養――つまりは懲役に近い生活を送らされるという。北朝鮮の収容施設は過酷な環境で知られる。まさか、少年院が政治犯収容所や刑務所ほどひどいとは思えないが、日本の基準では想像の及ばないレベルであることは明らかだ。

(参考記事:若い女性を「ニオイ拷問」で死なせる北朝鮮刑務所の実態

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さらに、誕生パーティーの事件を巡っては、担任教師や保護者までが、連帯責任で法的処罰を受ける見込みだという。

普天郡の事件を伝えた消息筋によれば、当局はこれらの出来事を契機に、学生たちが3人以上で集まるのを改めて禁止し、「自宅で『革命歴史』の勉強を一生懸命していろ」との指示を出した。ちなみに、「革命歴史」とは、金日成主席や金正日総書記の業績をたたえる科目だが、その内容の多くは指導者の神格化のための創作である。

こうした当局の措置に対して現地住民らは、「誕生日に集まったくらいで少年院送りはやり過ぎだ」「まず学生たちが感染していないかどうかを調べ、その上で諭すのが防疫対策ではないのか」と反発しているという。