金正恩「異例の事態」になお注目…視察回数「激減」の裏に何が

ロイターは22日、専門家の分析として「北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は4月に続き、5月も3週間にわたり公の場に姿を見せておらず、『異例の事態』となっている」と報じた。

金正恩氏の動静を巡っては先月、「死亡説」や「重体説」が各国メディアで乱れ飛んだ。しかし5月2日、北朝鮮メディアが前日の肥料工場竣工式に金正恩氏が参加したことを伝え、騒ぎは沈静化した。だがその後、金正恩氏はまたもや雲隠れしているのだ。

ロイターは「金委員長が4月から現時点までに公の場に姿を見せたのは4回。昨年の同時期は27回だった」と指摘。続けてソウルを拠点に北朝鮮の動向を追う団体、コリア・リスク・グループのチャド・オキャロル最高経営責任者(CEO)の集計として「金氏が2011年に最高指導者となって以来、4─5月に公の場に姿を見せた回数が最も少なかったのは2017年の21回だという」とした。

こうした変化が起きた要因として考えられるのは、新型コロナウイルスの影響だ。北朝鮮は、かつての混乱期に公開処刑を繰り返したのと同じく、場合によっては違反者を処刑もする強硬な防疫体制を取っている。そのせいか、感染によって体制がひっくり返るほどの混乱は起きていない。

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ただ、デイリーNKの現地情報筋によると、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の吉州(キルチュ)郡では今月1日の時点で40人以上が新型コロナウイルスと疑わしき症状を見せたとされ、予断を許さない状況が続いているようでもある。

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もっとも金正恩氏は、世界的な新型コロナウイルス感染の拡大期にも、軍などの視察には出ていた。また、北朝鮮国営の朝鮮中央通信は23日、黄海南道(ファンへナムド)で大規模灌漑施設が完成したと大きく報じた。従来通りなら、金正恩氏の参加の下に華々しく竣工式が行われ、それが大々的な第一報となるのが普通であるように思われる。

そうしたニュースが、すぐにでも報じられる可能性もあるが、いずれにしても金正恩氏の足取りは慎重だ。新型コロナウイルスを警戒しているからなのか、あるいは健康面で何らかの問題があるのか。今後も同氏の動静情報から目が離せない。