「韓国に致命的な結果もたらす」米国からの警告が現実味

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韓国の聯合ニュースによれば、「韓国軍が25日に開始した独島防衛のための訓練が26日正午ごろ、終了した。今年最初の独島(注・竹島)防衛訓練で、『東海領土守護訓練』という名称が初めて用いられた」という。

今回の訓練にはイージス駆逐艦「世宗大王」(7600トン級)をはじめとする海軍と海洋警察の艦艇約10隻、空軍の戦闘機F15Kなど陸海空軍の航空機10機のほか、陸軍の特殊部隊海軍特殊部隊(UDT・SEAL)、海兵隊の機動部隊が投入されるなど、過去最大規模で行われた。

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韓国政府は明言していないが、同訓練の目的に日本へのけん制が含まれているのは明らかだ。日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)を破棄した文在寅政権の判断は、韓国国内での世論調査で過半数の支持を得ており、さらなる支持率の上昇を狙った可能性もある。

ところがこれに対し、米国政府が強烈な不快感を表した。米国務省は韓国紙・東亜日報や中央日報、米政府系のボイス・オブ・アメリカ(VOA)など各メディアの取材に対し、「最近の韓日対立を考えると、リアンクール岩礁(竹島)での軍事訓練のタイミング、メッセージ、そして規模の拡大は、問題を解決するのに生産的ではない」と回答。同盟国の防衛訓練に対して異例の批判を行ったのだ。

韓国としては、予想外の展開かもしれない。しかし、米国から韓国に対しては様々なチャネルで、GSOMIAを破棄すべきでないとの警告が発せられていた。

たとえば外交問題評議会(CFR)シニア・フェローのスコット・スナイダー氏はVOAに対し、「(韓国は)米国の仲裁を引き出すために(GSOMIA)をテコとして活用している側面があるが、これは(米国との)同盟の精神に反する行動だ」と指摘。

また、「米国はGSOMIAが交渉のカードに使われることなど想定していない」としながら、「GSOMIAは韓国と日本の2国間関係だけでなく、米国を含む3者の協力とも密接に関係しているだけに、これを解体しようとする行動は、韓国に致命的な結果をもたらす」と述べていた。

米国にとって最も重要なのは、当たり前だが米国の国益である。そして、米国の安全保障上の喫緊の課題のひとつは、自国と日韓の防衛資産を完璧に連動させ、中国とロシアのミサイルから自国領土を守るシステムを築き上げることだろう。

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GSOMIAについては、日本でも韓国でも「対して役に立っていない」といった報道が少なからず出ている。しかしそもそも、GSOMIAは米国にとってより必要なものなのであって、そこが大事な部分なのだ。それを知ってか知らずか破棄の判断に走った韓国が米国から圧迫を受けるのは、むしろ当たり前の展開と言えるだろう。

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