朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の特殊部隊「暴風軍団」(第11軍団)。昨年から、警備強化のため中国との国境地帯に派遣されていたが、粗暴な振る舞いを繰り返し、現在建設中のコンクリート壁(コンクリートの柱に高圧電線を張ったもの)が完成すれば、撤収すると言われていた。 しかし、おりからの資材不足で、コンクリート壁の工事が進まないせいか、未だに撤収していないようだ。そしてまた、地域住民の怒りを買う事件を起こした。両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋が伝えた。 (参考記事:「地獄のよう ...

「黄海北道の青年たち、人民経済の主要戦区(重要部門)に嘆願」 「平安北道の高級中学校卒業生たち、重要戦区に嘆願」 「慈江道の青年たち、困難で骨の折れる部門に嘆願進出」 北朝鮮国営の朝鮮中央通信は、このように、都市部の若者たちが数十人から数百人単位で、誰も行きたがらないような農村、炭鉱など3K労働の場に「嘆願して」向かったという記事をしばしば配信している。 もちろん「嘆願」は全くのウソで、実際は地域ごとに人員のノルマが課され、半強制的に送り出されるのだ。相対的に豊かな都市部とは ...

北朝鮮当局は、中国に派遣している貿易駐在員に対する監視と統制を強化している。課せられた外貨上納のノルマに耐えかねて、脱北する可能性を事前に遮断するためだ。 中国のデイリーNK情報筋によると、貿易駐在員は通常週1回、領事館に集められて平壌から送られてきた学習資料を受け取り思想教育を受けるが、それが隔日に増やされた。日々の行動を報告させられ、祖国に対する忠誠を誓わされるのだ。 当局は同時に、中国に派遣されている保衛員(秘密警察)を通じて、貿易会社幹部の動向を綿密に監視させ、随時報 ...

北朝鮮のデイリーNK内部情報筋によれば、最近、管理所(政治犯収容所)に新たに収容される人の数が増える一方で、施設によって増減がまちまちだという。つまり、増えたところもあれば、減ったところもあるということだ。 まず、収容者が全体として増えているのは、新型コロナウイルス防疫関連規則や、「韓流取締法」とも呼ばれる「反動的思想・文化排撃法」の違反者が急増しているためだ。 いずれの違反者も、収容所に送られるのみならず、死刑が執行されるケースもある。 たとえば今年1月、平安南道(ピョンア ...

北朝鮮の金正恩総書記の妹、金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党副部長は10日に開かれた全国非常防疫総括会議で行った討論で、新型コロナウイルスが国内に流入したのは北朝鮮の体制を批判するビラなど韓国から送り込まれた「見慣れないもの」のせいだとし、韓国に対し「強力な報復性対応を加えなければならない」と述べた。朝鮮中央通信が伝えた。 金与正氏は討論で「世界的にも多くの国が悪性ウイルスに汚染した物体との接触による伝染病拡散の危険性について再び認識し、より効果的な防疫措置を講じている時期に ...

北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は12日付の「政論」で次のように論じ、金正恩総書記が体調を崩していたかのような状況に言及している。 「自身の痛みと労苦はすべて伏せ、ひたすら愛する人民のために、ああまで魂を燃やし、誠を尽くせば石の上にも花を咲かすとの言葉があるとおり、われわれは人民のために誠を尽くさねばならぬと熱く語られたとき、彼を仰ぎ見つつこみ上がる嗚咽を禁じえなかったというイルクン(幹部)たちの話が胸を打つ」 金正恩氏の体調を巡っては、妹の金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働 ...

米ドル高と原材料価格の上昇が、商売でなんとか生計を維持している北朝鮮庶民の暮らしを直撃している。 両江道(リャンガンド)のデイリーNK内部情報筋によると、恵山(ヘサン)では、先月中旬ごろから、店を畳む露天商が増えている。ドル高のせいで、商品の卸値が上昇している。 例えば、1ドル(約135円)が7000北朝鮮ウォン(約140円)から8000北朝鮮ウォン(約160円)になれば、卸売業者の販売価格は14.2%上昇する。だからといって、小売価格を上げてしまえば、商品が売れなくなってし ...

コチェビとは、ストリート・チルドレンやホームレスを指す北朝鮮の用語。韓国JTBCは2011年、韓国に住む2万3000人の脱北者のうち、200人が元コチェビだと報じているが、その全体像は明らかになっていない。 食糧事情や経済状況の影響で増減を繰り返しているようだが、2020年1月以降のコロナ鎖国により深刻な食糧難に襲われている現在の北朝鮮で、その数が増えていることは想像に難くない。社会安全省(警察庁)は、コチェビが増加しているとして、取り締まり命令を下した。 咸鏡北道(ハムギョ ...

北朝鮮の平安南道(ピョンアンナムド)孟山(メンサン)出身のキムさん。17歳だった1950年、徴兵されて朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の一兵士として、朝鮮戦争を戦った。1952年に負傷して除隊。その後、ある地方にある銃弾を作る軍需工場に配属され、戦傷者(当時の称号、現在は戦争老兵)として-待遇を受け、平凡な暮らしを送っていた。 北朝鮮で毎年7月27日は「戦勝節」――つまり朝鮮戦争に「勝利した」ことを祝う日だ。この日に合わせて、かつては数年に1回、今では毎年、その労をねぎらうための「老兵 ...

北朝鮮の中国と国境を接する地域には、数多くの送金ブローカーが存在する。脱北して中国や韓国で暮らす人々が、北朝鮮に残してきた家族に宛てた送金を届ける役割を果たしている。 両江道(リャンガンド)恵山(ヘサン)に住む、40代男性のパクさんもそのひとり。郊外nのアジトででカネのやり取りをしていたところ、保衛部(秘密警察)に踏み込まれた。当時、パクさんの手中にあったのは現金2万元(約39万4000円)。「見逃してくれ」と頼み込むパクさんに、保衛員はこんな話をしたという。 「半分半分にし ...

北朝鮮の北部にある慈江道(チャガンド)。軍需工場が密集し、他の地域との行き来が厳しく制限されている。 そのため、他の地域とは異なり市場経済が発達しておらず、その代わりに潤沢な配給が行われてきた。それは、各地で多数の餓死者を出した1990年代後半の「苦難の行軍」のころでも変わらなかった。そのせいで、慈江道の人々は「生活力」を鍛える機会を失った。 そんな慈江道の人々に、食糧難が襲いかかった。 現地のデイリーNK内部情報筋によると、軍需工場に務める人の中には、国からの配給だけでは足 ...

北朝鮮当局が、性売買行為の集中取り締まりを行っていると、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が今月2日付で報じている。 咸鏡北道(ハムギョンブクト)の清津(チョンジン)に住む情報筋はRFAに対し、「最近、全国的に増加している性売買行為を根絶するための中央の指示が下された。これを受け、市安全部(警察)と青年同盟が合同作戦を開始し、若者に対する思想教育と、性売買行為に対する集中取り締まりを行っている」と明らかにした。 情報筋はまた、「今回の取り締まりは、平壌の某中央機関の幹 ...

国際社会の経済制裁と新型コロナウイルス対策の国境封鎖(貿易停止)などで、経済難が深まる一方の北朝鮮。国内では、生き延びる道を求めて、犯罪に走る人が増えているとされる。 米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によれば、平安南道(ピョンアンナムド)の徳川(トクチョン)で最近、ある猟奇事件が現地の人々に衝撃を与えた。 現地住民はRFAの取材に対し、「7月末、地元に住む30代の男性が山中にある墓をこっそり掘り返して遺体の脳髄を取り出し、『精神病の治療薬だ』として販売したのが露呈し ...

北朝鮮の両江道(リャンガンド)で先月24日、物資調達に繰り出した兵士3人が民間人により集団暴行を受ける事件が発生した。 デイリーNKの現地情報筋によると3人は道内の三水(サムス)郡に駐屯する第10軍団の所属だ。彼らは27日の「戦勝節」(朝鮮戦争の休戦記念日)を前に物資調達に出かけた際、郡内の村で空腹のあまり豚肉を盗んだところを、安全部(警察)が組織した民間人の糾察隊(取り締まり班)に見つかった。 3人は抵抗したが、相手が悪かった。糾察隊の隊員5人は軍の特殊部隊出身で、3人を叩 ...

北朝鮮は「批判」で成り立っている社会だ。すべての国民は、職場や学校などで週1回以上、「生活総和」と呼ばれる自己批判の会に参加する。日々あったことを「生活総和手帳」に書き留め、それを元に自分の行動や考え方を批判する。批判は、他の参加者からも受ける。 そして、その拡大版と言えるのが「思想闘争会議」だ。この場では多くの人が見守る中、壇上に引き立てられてきた人々が次から次へと厳しい批判に晒される。だが、思想を叩き直すという本来の目的が変質し、娯楽の少ない北朝鮮の人々にとって、面白い見 ...

北朝鮮は本当に、ウクライナ東部に労働者(一部は兵士)を派遣するかもしれない。 ロシアのアレクサンドル・マツェゴラ駐北朝鮮大使は7月18日、ロシア国内メディアとのインタビューで「北朝鮮と共和国の協力の可能性は非常に幅広い」と話した。マツェゴラ氏が言及した「共和国」とはウクライナ東部で親ロシア派勢力が独立を宣言した「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」のことだ。北朝鮮は13日、ロシアとシリアに続き両地域を国家として承認した。 また、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RF ...