ロシア派兵を通じて「戦争特需」を得る――。金正恩(キム・ジョンウン)政権が描いたはずの青写真が、現実の前に崩れつつある。中国とも関係冷却化が進んでいる今、金正恩政権は難しい状況に追い込まれつつある。 米国の北朝鮮専門メディア「NKニュース」は1月26日、ロシアが北朝鮮に小麦粉540トンを送ったと報じた。数字だけを見れば支援のようにも映るが、慢性的な食糧難に苦しむ北朝鮮の需要を満たすには、あまりにも小規模だ。 実際、昨年1月から7月までの北朝鮮によるロシア産小麦粉の輸入額は33 ...

北朝鮮の金正恩総書記と妹の金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党副部長は、体制内部でも「唯一無二」と言われるほどの信頼関係で結ばれてきた。金正恩氏が権力を掌握した過程で、与正氏は単なる妹ではなく、政治的な“分身”として機能してきたからだ。だが近年、その関係性にも微妙な変化が生じている可能性がある。 そもそも金正恩兄妹の出自は、北朝鮮の支配層において特殊である。母・高容姫氏は在日朝鮮人の帰国者であり、両親のルーツは韓国・済州島にある。つまり北朝鮮国内には血縁の親類縁者がほとんど存在 ...

韓国の独立系メディア「サンドタイムズ(ST)」は、北朝鮮の金正恩総書記が昨年末、党・政府・軍の中枢幹部約10人を非公開で緊急招集し、国家運営をめぐる重大な談話を行っていたと報じた。 各地の地方工場竣工式に相次いで出席し、自身の看板政策「地方発展20×10」の成果を誇示する中で、日々、自分に上がってくる報告と現場の実態に大きな乖離があることに激怒したもようだ。突然平壌に戻って開かれた会合で、金氏は「総体的難局」を口にし、側近に対して厳しい叱責と具体的な是正指示を突きつけたという ...

ここ最近、金正恩ファミリーの振る舞いをめぐり、北朝鮮内部で静かな違和感と疑問の声が広がっている。 12月15日、金正恩氏は地方工場の竣工式に妻・李雪主氏、娘の主愛(ジュエ)氏を伴って出席し、半年ぶりに「親子3人」がそろう姿が公開された。金ジュエ氏は高級ブランドとみられるロングコートを羽織り、李雪主氏は庶民には到底手の届かないグッチの高級バッグを携えていた。 「不衛生」な行動(写真は次ページ) 一方、金与正氏は18日の地ビール工場でビールを振る舞うなど、対照的な“庶民派”演出も ...

米国に本社を置くブロックチェーン分析企業チェイナリシス(Chainalysis)が18日に公表し報告書によれば、今年、世界全体で確認された暗号資産の窃取総額は約34億ドル(約5100億円)で、このうち北朝鮮関連ハッカーによる被害額は全体の59%を占めた。北朝鮮による暗号資産窃取額は前年に比べ51%増加しており、その脅威は増大を続けている。 その背景には、北朝鮮のハッカー集団が人工知能(AI)を本格的に取り入れ、暗号資産を狙ったサイバー犯罪を急速に高度化させている現実がある。暗 ...

北朝鮮がロシアに派兵した見返りとして期待していた経済的支援が、ほとんど得られていない可能性が浮上している。韓国の独立系メディア「サンドタイムズ(ST)」によれば、派兵を通じて「戦争特需」を見込んでいた北朝鮮は、むしろ深刻な経済危機に直面しているという。 STによると、衛星画像を含む専門家の分析では、ロシアから北朝鮮への食糧支援や目立った経済的リターンは確認されていない。鉄道輸送や港湾活動にも大きな変化は見られず、派兵の「対価」が実際には支払われていない疑いが強まっている。戦争 ...

北朝鮮の金正恩総書記が「血盟」と強調してきたロシアとの蜜月関係。ウクライナ戦争への派兵にまで踏み切ったものの、それが「最悪の自滅行為」となっているとの不満が北朝鮮内部で高まっていると、韓国の独立系メディア「サンドタイムズ(ST)」が報じている。それによると、ロシア側が当初約束した派兵の対価や軍事技術支援を大幅に縮小し、履行も遅れているという。平壌では「プーチンに騙された」との怒りと、資金難による体制危機感が募っている。 STによれば、複数の対北情報筋の分析を総合すると、北朝鮮 ...

韓国の独立系メディア「サンドタイムズ(ST)」によれば、北朝鮮がロシアに大規模な兵力を派兵したにもかかわらず、北朝鮮内部で期待された「戦争特需」は完全に裏切られたとの分析が出ている。前線で数千人規模の犠牲者が発生する中でも、ロシアからの食糧支援や経済的見返りは極めて乏しいという。 STによれば、韓国の衛星画像分析専門家、チョン・ソンハク韓半島安保戦略研究院画像分析センター長は28日、安全保障専門のインターネット番組「コード-Q」に出演して、北朝鮮は深刻な食糧難に陥る恐れが強い ...

北朝鮮の金正恩総書記の娘、キム・ジュエ氏が85日ぶりに公の場へ姿を現した。最後の露出は9月初旬の訪中時で、帰国後は一切の公開活動に帯同せず、過去最長となる「雲隠れ」状態が続いていた。 その間、「体調不良説」から「中国側の不快感」「外交儀礼上のトラブル」、さらには「内部反発」まで、さまざまな憶測が飛び交った。有力な後継者と目されるだけに、ジュエ氏の動静や周辺をめぐっては、北朝鮮権力内部の葛藤と結びつけて語られることも多い。 しかし11月28日、平壌で行われた北朝鮮空軍創立80周 ...

最近、北朝鮮の農村地域を中心に新生児の遺棄事件が相次いで発生しているという。住民たちは「極度の生活苦が生んだ悲劇」だとして衝撃と深い憂慮を示している。 デイリーNKの複数の内部情報筋によれば、今月12日、黄海南道銀川郡徳川里のトウモロコシ畑で布に包まれた状態の新生児が発見された。3日前の9日には南山里でカバンに入れられた乳児が見つかったが、いずれも発見時すでに死亡していたという。さらに咸鏡南道洪原郡でも8月以降、2件の遺棄事件が発生。さらに10日には、人通りの少ない場所に毛布 ...

北朝鮮・平壌で先月中旬、大規模な私的商業活動を行っていたとされる50代の夫婦が、多数の住民の前で公開処刑されたと、デイリーNKの現地情報筋が伝えてきた。深刻な経済難の中、国家の統制を超えた個人商取引を見せしめとして取り締まる当局の姿勢を示すものとみられる。 情報筋によると、処刑は当初、平壌市沙洞(サドン)区域の射撃場で行われる予定だったが、直前になって美林(ミリム)地区の空き地に変更されたという。市場管理員や売り場責任者らは出席を義務づけられ、200人を超える住民が集まったと ...

北朝鮮産の麻薬取引を試みた麻薬組織員5人が米国検察によって全員起訴されたと、米国CNNが20日(現地時間)、報道した。 組織員らはイギリス・中国・フィリピン・スロバキア国籍とされ、北朝鮮産のヒロポン100キロを米国に売り渡そうとしたが、9月、タイ当局に逮捕され米国当局に身柄が引き渡された。 米国当局は北朝鮮が核兵器開発による国際社会の制裁により現金が不足し、世界の覚せい剤製造の中心地として浮上していると述べた。 麻薬取締り局(DEA)のミシェル・リオンハート局長は「北朝鮮が世 ...

韓国の聯合ニュースは21日、今年上半期(1~6月)に北朝鮮製のかつらとつけまつげの中国への輸出が急増し、北朝鮮の輸出品目1位に浮上したと報じた。 聯合が中国税関総署の資料に基づいて伝えたところによると、上半期の北朝鮮製かつら・つけまつげの中国への輸出額は7636万7516ドル(約107億円)で、前年同期に比べ188倍に増加したという。これは上半期の北朝鮮の対中輸出額(1億3500万ドル)の56.6%を占める数字だ。 北朝鮮は元来、石炭や鉄鉱石、水産物などを中国への主力輸出品目 ...

北朝鮮の農村では、ジャガイモの収穫が本格的に始まった。飢餓の不安が和らいだ一方で、単調な食事への不満もくすぶっている。平安南道のデイリーNK内部情報筋が伝えた。 道内の農村部では、農民たちは空腹をしのげるようになったことに安堵する一方で、「またジャガイモか」とこぼす声も少なくない。 (参考記事:北朝鮮国民も泣き崩れた「最貧母娘」の悲惨な生活実態) 情報筋は、「それもそのはずで、ジャガイモご飯にジャガイモスープ、ジャガイモのおかずまで、1日3食ジャガイモづくしという日も多い。子 ...

北朝鮮全域が記録的な猛暑、韓国語でいう「爆炎(ポギョム)」に見舞われ、建設現場や農村で動員された朝鮮人民軍(北朝鮮軍)の女性兵士や住民が相次いで倒れ、死亡する事故が続発している。 だが金正恩政権は工期遵守を最優先し、当局の警報を無視して強制労働を強行。栄養状態が悪化する住民や女性兵士が“爆炎死”の犠牲者となっている。 (参考記事:大雨に猛暑で深刻な北朝鮮のジャガイモ不作、収穫放棄地も) 7月初旬、平安南道(ピョンアンナムド)平城(ピョンソン)市の建設現場では、スコップ作業をし ...

北朝鮮当局が韓国の映像作品の視聴および流布を「国家に対する敵対行為」とみなし、厳しい処罰を続けている。最近、咸鏡北道会寧(フェリョン)市では、韓国の映像を視聴・流布した20代の女性たちが重刑を言い渡され、家族も強制追放されたと伝えられている。 24日、デイリーNKの咸鏡北道の情報筋によると、会寧市に住むAさんは、友人Bさんから借りたSDカードに保存されていた韓国のドラマやバラエティ番組を視聴し、K-POPを聴いていたところ、国家保衛部の取り締まりに摘発された。 今月15日未明 ...