北朝鮮の秘密警察である国家保衛省は、政治犯収容所の運営や公開処刑を担う、恐怖政治の柱だ。「泣く子も黙る」とは、まさに彼らのことだ。 しかし、年を取り退職したOBたちの末路は悲惨であると、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えている。 国家が支給する手当てが雀の涙ほどしかないうえに、彼らから監視、抑圧され、さらには拷問や虐待を受けた庶民が「冷たい報復」に出るからだという。 (参考記事:手錠をはめた女性の口にボロ布を詰め…金正恩「拷問部隊」の鬼畜行為) 平安南道(ピョン ...

北朝鮮は、中国との国境に接する地域に封鎖令(ロックダウン)を乱発している。両江道(リャンガンド)の恵山(ヘサン)と三池淵(サムジヨン)に対して1月29日の午後5時から、30日間の封鎖令を発動した。 地元で発生した密輸事件により、新型コロナウイルスが中国から国内に流入、蔓延することを恐れたことによるものだ。しかし、18日目の今月15日午前0時に突如解除した。市民からの強い不満に抗しきれないとの判断があったものと思われる。 (参考記事:北朝鮮、1カ月の都市封鎖を18日で終了…背景 ...

北朝鮮国内にいるデイリーNKの軍高位情報筋によれば、北朝鮮は今年1月中旬、デモ鎮圧を任務とする大隊規模の護衛部隊を新設したという。 「41大隊」と命名された新部隊の編成は護衛司令部が主導し、優秀な人材900人余りを選抜。7個中隊編成で、平壌・牡丹峰(モランボン)区域の北塞洞(プクセドン)に本部を置いている。部隊にはすでに最新の装備が支給され、最小限の任務遂行に必要な準備を終えた状態だという。 護衛司令部は、北朝鮮における超エリート部隊であり、対象者は朝鮮労働党の組織指導部護衛 ...

昨年12月4日の最高人民会議常任委員会第14期第12回総会で採択された「反動的思想・文化排撃法」。主なターゲットは韓流などの外国の映画、ドラマなどのエンタメコンテンツの視聴、流通と、海外のラジオの聴取だが、淫乱物、つまりアダルトビデオ(AV)も取り締まりの対象となっている。 その初めてと思われる摘発事例について、平安北道(ピョンアンブクト)のデイリーNK内部情報筋が伝えた。 (参考記事:「韓流ドラマ見て死刑」連発が懸念される北朝鮮・韓流取締法の中身) 摘発されたのは、新義州( ...

韓国の国立釜慶大学政治外交学科のイ・ソンボン教授は、「北朝鮮保健医療体系の形成過程と特徴」と題した論文で、北朝鮮の医療制度の核心的要素として無償治療制、医師担当区域制、予防医学、高麗医学の4点を挙げた。 大雑把にまとめると、北朝鮮国民なら誰もが無料で医療サービスを受けられ、地域ごとに住民の健康を管理するかかりつけ医を配置、病気を未然に防ぐための活動を行うと同時に、伝統医学にも力を入れているということだ。 論文では、北朝鮮は1948年の建国前から1980年代に至るまで、「チュチ ...

北朝鮮国営の朝鮮中央通信は昨年2月、「不世出の偉人たちの愛の中で発展してきた障害者保護事業」という記事を配信している。以下、一部抜粋する。 朝鮮で、障害者たちは自主的権利と利益を法的に保証されて幸せな生を享受している。(中略) 主席の細心な配慮の中で各地に障害者のための戦傷栄誉軍人工場、軽労働職場、療養所、聾唖(ろうあ)学校、盲人学校が建てられた。 金正日総書記は、1998年に障害者保護事業を専門とする機関を設けるようにし、2003年6月には「朝鮮民主主義人民共和国障害者保護 ...

「幹部たちが人民たちの頭上に君臨し人民大衆を無視して権勢と官僚主義を振りかざし不正腐敗を働けば、それからもたらされる結果は厳しいものだ。」 「社会主義社会において官僚主義の不正腐敗を剔抉しなければ、一部幹部たちが思想的に変質し、特権を振り回し、不正腐敗を働くかもしれない。」 これは、北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞が1995年10月に掲載した社説の一部だ。 一方、先月開かれた朝鮮労働党第8回大会の結語で、金正恩総書記は同様のことを述べている。 「全党的、全国家的、全人民的に ...

北朝鮮の金正恩総書記は今月8日~11日に開かれた朝鮮労働党中央委員会第8期第2回総会で、経済指導部門が立案した政策を厳しく批判。わずか1カ月前に就任したばかりの党経済部長を交代させた。 金正恩氏の怒りの激しさは、国営メディアが流した映像にも表れた。朝鮮中央テレビは、壇上で発言中の金正恩氏が厳しい表情で何か(誰か)を指さし、何らかの指摘を行っている場面を流した。指をさされたのが人間だったら、生きた心地がしなかっただろう。金正恩氏は以前、行事の途中で居眠りした軍人たちの写真を撮ら ...

国連の北朝鮮人権調査委員会(COI)が2014年2月に発表した最終報告書によると、北朝鮮に現存する管理所(政治犯収容所)は4ヶ所。1990年代には10ヶ所以上もあったが、大幅に減少した。 政治犯収容所に警備隊員として勤務し、その恐怖の実態を告発し続けている脱北者・安明哲氏によれば、「そこでは人間が想像しうる、ありとあらゆる残酷なことが行われていた」という。まさに、実在する「地獄の一丁目」である。 1993年のフルンゼ軍事大学同窓会によるクーデター未遂や、1995年の6軍団クー ...

国連の北朝鮮人権調査委員会(COI)が2014年2月に発表した最終報告書によると、北朝鮮に現存する管理所(政治犯収容所)は4ヶ所。1990年代には10ヶ所以上もあったが、大幅に減少した。 政治犯収容所に警備隊員として勤務し、その恐怖の実態を告発し続けている脱北者・安明哲氏によれば、「そこでは人間が想像しうる、ありとあらゆる残酷なことが行われていた」という。まさに、実在する「地獄の一丁目」である。 1993年のフルンゼ軍事大学同窓会によるクーデター未遂や、1995年の6軍団クー ...

1990年代の大飢饉「苦難の行軍」の時代、困窮した労働者が、操業を停止した国営の工場から設備や資材を盗んで売り払う事件が相次いだ。 当局は公開処刑などの極刑で抑え込みを図ったが、それでも盗難の続発は収まらなかった。庶民からすれば、飢えて死ぬのも処刑されるのも一緒、との考えだったのだろう。生き延びるため、手段を選ぶ余裕などなかったのだ。 (参考記事:美女2人は「ある物」を盗み公開処刑でズタズタにされた) 食糧事情が落ち着いて以降も同様の事件は相次ぎ、当局は度々摘発を行っているが ...

日本では新型コロナウイルス特別措置法の改正にあたり、原案にあった懲役刑の罰則は、世論の反発で実現に至らなかった。しかし、世界の一部の国ではこうした罰則が既に導入されている。 韓国では昨年5月、隔離中に自宅を抜け出し療養施設に収容されたが再度逃げ出した男性に対して、懲役4ヶ月の実刑判決が下されている。また、米ABCは昨年7月、自宅隔離命令への署名を拒否したケンタッキー州の夫婦に自宅軟禁の命令を下したと報じている。さらに、ドイツでは、自宅隔離を拒否する人を、少年院を改造した施設に ...

昨年1月から国境の封鎖を続けている北朝鮮。自国民、外国人を問わず入国が認められないのはもちろんのこと、脱北後に中国で捕まり強制送還の対象となった人ですら、北朝鮮は入国を拒んでいる。 (参考記事:「20代の妊婦」新型コロナで命拾い…北朝鮮送りを免れる) 行き来ができないのは、中国に派遣された北朝鮮労働者とて同じだ。国連安全保障理事会で採択された対北朝鮮制裁決議で、北朝鮮国民の新規雇用は禁じられているが、北朝鮮当局は技能実習生、インターンなどの資格で「労働者ではない」ということに ...

欧州各国は昨年春、新型コロナウイルスの急激な感染拡大を受けて、厳しいロックダウンを敷いた。買い物などごく限られた理由を除き、一切の外出を禁じるという厳しいものだったが、ウイルスに関してある程度の知見が得られた今、同じロックダウンでも、昨年と比較してかなり緩和された措置となっている。 一方、国内でのコロナ感染者の発生を認めていない北朝鮮は、世界で最も厳しいと言えるロックダウンを乱発している。中国国境に接する慈江道(チャガンド)では、感染拡大が始まってから4回目のロックダウンが始 ...

北朝鮮で最近、韓国を目指し船で脱北を試みる事例が相次いで起きた。 咸鏡北道(ハムギョンブクト)のデイリーNK内部情報筋によると、今年1月のある凪の日、1隻の漁船が、船長とその妻、息子、20代の船員4人の合計7人を載せて清津(チョンジン)港を出港した。 周到に脱北を準備していた船長は出港後、家族と船員を説得し、韓国へ向かうことに同意させた。しかしエンジンの故障で、一行はあえなく逮捕されてしまった。 一方、黄海に面した北朝鮮の港から、木造船が忽然と姿を消した。それも3隻同時で、4 ...

北朝鮮随一の科学研究施設、国家科学院。傘下に110もの研究所を擁し、在籍する超エリート研究者は約3000人。研究分野は多岐に渡り、味噌などの発酵食品から核兵器に至るまで、様々な研究、開発を行っている。 毒ガス、覚せい剤の研究も行われていたようだ。 (参考記事:北朝鮮の一流科学者が謎の死、「毒ガス実験中」との噂) そこで働く40代半ばの研究者が突如として逮捕された。咸鏡南道(ハムギョンナムド)のデイリーNK内部情報筋が伝えた。 逮捕されたのは、国家科学院の咸興(ハムン)分院の生 ...