1990年代後半の北朝鮮を襲い、数十万人が餓死に至らしめたとも言われる大飢饉「苦難の行軍」。その後、市場経済化の進展などで食糧事情は徐々に改善し、食うや食わずの状態は完全に脱していたが、国際社会の制裁や、昨年1月からのコロナ鎖国で事態は再び悪化。金正恩総書記は、食糧不足を公式に認めると同時に、軍糧米の放出、配給を行うよう特別命令書を出したと伝えられている。 (参考記事:「配給にカネ払えとはどういうことだ」金正恩命令に国民から批判) 食糧難の根底にあるのは、国内の穀物需要すら満 ...

北朝鮮と韓国は27日、昨年6月から断絶していた南北間の通信連絡線を、同日午前10時から再稼働させると発表。同時刻に板門店と西海地区の軍通信線で通話を行った。南北共同連絡事務所と東海地区の軍通信線は、技術的な問題から再開が遅れたが、順次再稼働するという。 北朝鮮は昨年6月9日、韓国の脱北者団体による対北ビラ散布に反発し、南北間のすべての通信連絡線を一方的に遮断。同月16日には開城工業団地内に置かれていた南北共同連絡事務所を爆破した。韓国側は現在、ソウルで共同事務所の業務を行って ...

昨年1月からのコロナ鎖国で、極度の食糧難に陥っている北朝鮮。 金正恩総書記の特別命令で、軍糧米を民間人に有償配給する事態となっているが、糧が少なく「焼け石に水」といった状況だ。そんな中で治安が極度に悪化、覆面の武装集団が金持ちの家を襲撃していると、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。 (参考記事:「鳥のエサを食えと言うのか」金正恩の特別配給に庶民の不満爆発) 咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋によると、コロナ鎖国の経済的困窮で強盗事件が多発し、少しでもカネが ...

昨年12月の最高人民会議常任委員会第14期第12回総会で採択された「反動的思想・文化排撃法」。当初は韓流や外国の情報に接することを取り締まるものだと知られていたが、その内容が知れるにつれ、実は非社会主義現象(社会主義にそぐわない風紀紊乱行為)を広く取り締まる法律であることがわかりつつある。 北朝鮮の最高裁にあたる中央裁判所のチョン判事も、そんな法律の犠牲になった一人だ。その容疑の内容は、他の国ではまず違法に問われないものだった。 平壌のデイリーNK内部情報筋によると、チョン判 ...

北朝鮮の金正恩総書記は、6月の朝鮮労働党中央委員会第8期第3回総会で、食糧難に喘ぐ国民に軍糧米を配給せよ、との特別命令書を発したとされている。 それに基づき各地で配給が始まっているが、人々から不満の声が上がっている。その代表例が「手に入れられない」というものだ。一体どういうことなのだろうか。 デイリーNKの内部情報筋によると、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の清津(チョンジン)、会寧(フェリョン)など道内各地で今月9日から配給が始まった。しかし、配給とは言え無料でもらえるのではな ...

北朝鮮の地方に住む人々は、「トゥエギバッ」と呼ばれる小さな畑を持っている。国の配給システムが崩壊し、自らの力で食べ物を手に入れることを迫られた人々は、自宅の裏庭を畑にしたり、山を切り開いて畑を造成、作物を育てて自宅で消費するようになった。余った農産物は、市場で販売し現金収入となる。 ただ、個人の土地所有を認めていない北朝鮮は、事あるごとにこれらの畑を奪い取ろうとし、トラブルになってきた。米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は、当局がこれら土地の調査を行うことについて報じ ...

「我が民族が自らの固有の言葉と文字を持っていることは、われわれの大きな自慢であり、巨大な力です」 デイリーNK取材班は、このような金日成主席のマルスム(お言葉)が冒頭に掲げられた北朝鮮の教養資料を入手した。これは朝鮮人民軍(北朝鮮軍)総政治局が今年7月に出した雑誌「軍人生活」に掲載された「朝鮮の国の象徴 国語」というタイトルの文章だ。 文章は、北朝鮮の標準語に当たる「文化語」について、「首領様がた(金氏一家)が、革命の首都の平壌の言語を基準にして民族語に転換、発展させられた」 ...

社会主義を標榜する北朝鮮にも、宝くじがある。最も一般的なものは「体育抽選」と呼ばれるスポーツくじだ。北朝鮮の対外向けプロパガンダサイト「朝鮮の今日」によると、スポーツくじは1986年から始まり、詳細は不明ながら「種目当て」、「番号当て」、「勝敗当て」に加え、スクラッチタイプも存在し、当選者は賞金ではなく液晶テレビ、洗濯機、自転車などの商品がもらえる形式だ。かつての中国の宝くじと似た形式だ。 これ以外の宝くじ的な性格を持ったものとしては「抽選制貯金」というものがある。銀行に預金 ...

北朝鮮の金剛山観光地区には、韓国の現代グループが巨額の投資を行い完成させたホテルなどがある。韓国から直接訪れる形の観光が行われていたが、2008年に韓国人観光客が朝鮮人民軍(北朝鮮軍)兵士に射殺される事件が起きたのをきっかけに、中止されている。 それから11年。一昨年の10月に現地を訪れた金正恩総書記は「見るだけでも気分が悪くなる」と、韓国側が建設した施設の撤去と、新たな開発を指示した。しかし、今に至るまで開発はおろか、施設の撤去すらできていないと、デイリーNKの内部情報筋が ...

日韓首脳会談の調整が不首尾となり、東京オリンピックの開幕に合わせた訪日を見送った韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領だが、一時は本人も、五輪招致の夢を持っていた。北朝鮮の金正恩総書記との2018年の首脳会談で署名した平壌共同宣言には、2032年の五輪の共同招致に向けて協力するとの内容が盛り込まれていたのだ。 しかしその後、米朝関係や米韓関係が再び険悪化する中、国際オリンピック委員会(IOC)はオーストラリアのブリスベンを、同五輪開催地の単独候補として認定。21日に東京で行われ ...

韓国の青瓦台(大統領府)は19日、東京オリンピックの開会式に合わせた文在寅(ムン・ジェイン)大統領の日本訪問を見送ることを発表した。 日韓両国は、文在寅氏と菅義偉首相との初の対面による首脳会談を調整していた。しかし、青瓦台の朴洙賢(パク・スヒョン)国民疎通首席秘書官は会見で、両国は首脳会談に向けた協議を「友好的な雰囲気で進め、(互いの)理解が相当近づいた」としたものの、「首脳会談の成果とみなすには不十分だった」と述べた。 これについては日本側からも、同様の見解が示されている。 ...

北朝鮮北東部の咸鏡北道(ハムギョンブクト)では先月28日、地元の党委員会が食糧問題の解決に向けた会議が開かれたが、軍事境界線を挟んで韓国と接する黄海南道(ファンヘナムド)でも、同様の会議が開かれた。 黄海南道は、北朝鮮の代表的な穀倉地帯だ。しかし2012年には、金正恩氏の最高指導者就任の祝いを平壌で大々的に行うために、食糧が根こそぎ持ち去られ、2万人とも言われる餓死者を出すという悲劇が起きている。 農民の暮らしはそれほど脆弱であり、当局の出方次第では多くの人々が奈落の底に突き ...

北朝鮮の金正恩総書記は、6月の党中央委員会第8期第3回総会で、国民に軍糧米を配給せよとする特別命令書を発したと伝えられている。 これに基づいたものと思われる食糧配給が行われた地域もあれば、未だに何も行われていない地域もあるが、北東部の咸鏡北道(ハムギョンブクト)では今月12日からコメの配給が始まったと、現地のデイリーNK内部情報筋が伝えている。 しかし、住民の間では強い不満が出ているという。 配給の貧弱さに失望し、「鳥のエサを食えというのか」などの声が上がっているという。北朝 ...

深刻な少子化に悩まされる北朝鮮。国連人口基金が今年4月に発表した報告書によると、北朝鮮の合計特殊出生率(女性が一生で出産する子どもの数)は1.9人だ。調査対象となった198の国と地域の中で最下位となった韓国の1.1人、日本の1.4人よりは多いものの、人口の維持に必要な2.1人、世界平均の2.4人には及ばない。 両江道(リャンガンド)恵山(ヘサン)の情報筋はその理由について、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)の取材に、次のように答えている。 「産んでも、経済難による食糧 ...

北朝鮮で1日、日本の国会にあたる最高人民会議第14期第15回全員会議が行われ、「麻薬犯罪防止法」が採択された。北朝鮮で言う麻薬には、覚せい剤の類も含まれる。 ここへ来て、こうした法が設けられたことは、かねて言われてきたとおり、同国内での違法薬物の乱用が、相当な水準に至っていることを示唆している。 しかし、北朝鮮の刑法には、以前から麻薬密輸及び取引罪(第208条)、違法アヘン栽培麻薬製造罪(第206条)などが設けられており、最高刑は死刑となっている。このような強力な法律がありな ...

北朝鮮の黄海南道(ファンヘナムド)で先月末、韓流映像コンテンツを見た上、これを流布した大学生の男女3人が公開裁判を受けた。 デイリーNK内部情報筋が伝えたところでは、先月30日、海州(ヘジュ)農機械工場の前庭で、地元の主要機関の幹部らと、中学生から大学生までの学生を含む住民らが集められた中、「資本主義録画物」を視聴し、流布した大学生3人の公開裁判が行われた。 足枷をはめられた姿で引き出された3人は、いずれも海州師範大学に通う20代の学生で、密かに韓流映画やミュージックビデオを ...