北朝鮮で「海外ビデオ」が引き起こした少年少女の「暴走」事件

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ノートテルは、中国製の携帯型メディアプレーヤーで、DVD、VCD、USBメモリを挿入すれば、世界中のドラマ、映画、バラエティが楽しめるまさに「夢の箱」だ。値段も、1台400~600人民元(約6750~1万円)と手頃だ。これに加えて、ファイルを共有するために必要なUSBメモリ(1個50元、約845円)、停電の時にもノートテルが使える中国製のバッテリー(1個100元、1690円)が必須アイテムとなる。

韓流ドラマだけでなく、様々な違法録画物は、ノートテルやメモリなどを通じて、平壌などの大都市だけでなく、地方の農村にも広がっている。情報筋によると、当局の取り締まりのやり口は、見え見えなので、誰も気にかけない。

ポルノが誘発

そもそも、こうした「違法録画物」は、金正日体制下から北朝鮮の地下マーケットを通じて、急速に流通が拡大してきた。年々、当局の取締は強化されており、以前ほど大っぴらに視聴できなくなっているが、北朝鮮の庶民たちにとって一度見始めると「やめられない、とまらない」裏コンテンツだ。

さらに、違法録画物のなかに含まれる韓流ポルノが、北朝鮮社会に衝撃を与えた事件を誘発している。