「性能悪すぎ逆に怖い」ウクライナの北朝鮮製ミサイル

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米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は先月27日、ウクライナ国防省情報総局(GUR)のヴァディム・スキビツィキー副局長の現地メディアとのインタビューに基づき、北朝鮮がロシアに提供した砲弾の半分以上が性能不良だと報じた。

RFAはこれに先立ち25日にも、米国家安全保障会議(NSC)の資料に基づき、ロシアがウクライナに対して使用している北朝鮮製ミサイルは「衝撃的」なほど性能が劣悪だと伝えている。

金正恩総書記は昨年から頻繁に軍需工場を視察しており、ロシアへの販売を見込んで増産に取り組んでいる可能性が高い。しかし、こうした信頼性の劣る兵器をロシアが望まなかったらどうするのか。生産された相当数の兵器は、朝鮮人民軍に渡るだろう。

韓国の軍事専門家、イ・イルウ自主国防ネットワーク事務局長は、それはそれで恐ろしい状況だと述べている。

同氏はRFAとのインタビューで、「正確に誘導されるミサイルなら戦略施設を正確に打撃できるので大きな脅威ですが、命中率の悪いミサイル、特に威力の強いミサイルが大量に配備されれば、それも恐ろしい状況」だとしている。

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同氏によれば、「(着弾が)キロ単位で誤差が出る公算だとすると、韓国ソウルの南にある南泰嶺首都防衛司令部を狙って発射したミサイルが、近くの果川政府庁舎や近くのマンション密集地域、最悪の場合は人口密集地域で交通の要衝地として、膨大な人出が行き交う舎堂駅の近くを強打する可能性がある」という。

正確に誘導されるミサイルならどんな戦略施設を狙うだろうという予測をして、韓国軍もこれに備えることがでるが、どこに飛んでいくか分からないミサイルだと文字通り予測不可能ですので、迎撃資産の配置や防御作戦が非常に難しくなる可能性があるというわけだ。

もっとも、これはウクライナで使用されているような、通常弾頭を搭載したミサイルが使われた場合の話だ。金正恩氏が韓国に対して本気で核攻撃を行うならば、弾頭の破壊力によっては、キロ単位の誤差もあまり意味がない。

守りの堅固な軍事施設の場合、もしかしたら、北朝鮮のミサイルが数キロ外れてくれたら助かるかもしれない。しかし民間人の場合は、ミサイルがどこに落ちても大量の犠牲者が出る。

いったん戦争が起きたらもうオシマイ。これが核兵器の恐ろしさだ。

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