ジュエの陰で消えていく金正恩の「青白く痩せた息子」
仮に息子が実在するとしても、なぜ完全に沈黙が保たれているのか。健康状態や年齢の問題、あるいは権力継承の戦略上、表に出す必要がないという判断があるのかもしれない。だが、北朝鮮体制の特質を考えれば、後継者候補は早期に「演出」されるのが常道だ。そうした演出が皆無である以上、少なくとも現時点で、息子が後継路線から外れていることはほぼ確実だろう。
(参考記事:「妹じゃなきゃ処刑だ」金正恩と与正の微妙な権力均衡と"後継者ジュエ"登場の衝撃)
結局、「息子存在説」は、閉鎖国家ゆえの情報空白が生んだ蜃気楼に近い。娘ジュエ氏の存在感が増すほど、その影は薄れ、いつの間にか話題の周縁へと追いやられていくのだ。