政治犯収容所などでの拷問・性的暴行・公開処刑の恐怖
北朝鮮刑事訴訟法が2005年に改正され、取り調べおよび関連する裁判前拘置は2ヶ月を限度とされることになった。検察庁の承認によりこの期間は延長することができ、まれに4ヶ月に達することもある。人民保安省が取り扱う通常の犯罪ではこの期間が遵守されるのが通常である。
➢ 702
しかし、政治犯罪事件になると状況は変わる。重大政治犯罪の被疑者は、犯罪および共犯者を全面自白したと捜査当局が判断したかにより、数日から6ヶ月以上にもわたり取調拘置所に拘置される。郡の国家安全保衛部取調拘置所、道の国家安全保衛部取調所そして希には平壌の国の拘置所で連続的に取調を受けることも少なくない。
➢ 703
軽微な政治犯罪被疑者であっても最終処罰が決定されるまで、保安部署をたらいまわしにされ、数ヶ月の予備拘禁がなされる場合もしばしばである。多くの場合、被疑者は国家安全保衛部または朝鮮人民軍保衛司令部による詳細な取調を受ける。被疑者の犯罪が軽微であると判断された場合には人民保安省に引き渡され、取調手続が再開される。
(a)拷問の体系的かつ広範な使用
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取調段階で、被疑者を屈服させ全面自供に追い込むために体系的な屈辱的取扱、威迫、拷問が行われる。取調拘置所の物理的構造も、屈辱的取扱、威迫ができるよう設計されていることもしばしばである。
- キム・ソンチュ氏は、中国から強制退去させられた後、最初に茂山(咸鏡北道)の国家安全保衛部取調所に連行され、そこで「洞窟のような」地下房に収容された。
このような地下房は、国家安全保衛部取調所にはよくある。
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