北朝鮮の「同性愛」事情…その知られざる実態を体験者が告白
これが本当に同性愛によるものかどうかは確かではないが、北朝鮮の兵役は10年以上にもなるため、厳しい軍紀に縛られた期間中に同性同士で「親密な関係」になることは珍しくないようだ。
(参考記事:軍隊では男性同士で…脱北者が語る北朝鮮のゲイ、レズビアン、トランスジェンダー)だが、国家や社会が、彼らのために何らかの施策を行っているかといえば、そうではなさそうだ。
韓国で2重の差別
チャンさんは米紙ニューヨーク・タイムズのインタビューで、自分の生い立ちについて語っている。少年時代から、ソンチョルという名の同性の友人に恋心を抱き続けながらも、自分で同性愛者であることに気づくことすらできず、無理をして結婚した女性との生活の中で悩み続けたという。
(参考記事:「韓国に来ても二重の苦しみ」脱北者でゲイの小説家、半生を語る)ひとことで言って、北朝鮮には同性愛という概念すら存在しないのだ。北朝鮮は、性的マイノリティを迫害するホモフォビア(同性愛嫌悪)の国ではないが、そうした人々に対する理解もない。