「金正恩ポスター」をトイレットペーパー化する北朝鮮大衆
宣伝扇動部の厳罰方針が、単なる脅しではない。両江道の別の情報筋によると、すでに処罰が下りたケースがあるという。
「白頭山観光鉄道の建設現場で働く突撃隊員(動員された建設労働者)たちが、作業用のスペースを確保するため、上部の指示を仰がず、協同農場に立てられていた労働党のスローガンの書かれた看板を撤去した」
「事件」が明るみに出るやいなや、突撃隊員の6人は労働鍛錬隊(軽犯罪者向けの刑務所)送りの処分が下される。また、監督責任を問われて、突撃隊両江道旅団の政治部長、該当工区の大隊長、政治指導員が解任される「大事件」へと発展した。
この情報筋は「たかが、ポスターごときを政治問題にするのはやりすぎだ」と憤る。
そもそもプロパガンダポスターの破損は頻繁に起きており、普段は当局もそれほど大切に扱っていないという。ビニールなどを被せていないため、雨風ですぐに剥がれ落ちてしまうのだ。ところで、剥がれ落ちたポスターはどうなるのか。