ドキュメント:北朝鮮亡命兵「救出作戦」の実戦状況

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訓練された狙撃兵ならば、絶対に外さない距離だ。増員された北朝鮮兵が、銃を向けている様子も見えたという。

呉氏まで10mほどの距離に近づいたところで、クォン中佐は「伏せ撃ち」の姿勢を取り、K-2自動小銃を構えた。北側の動きに異変が見られた場合、部下たちと呉氏を援護して応射するためだ。まさに「実戦」そのものの状況である。

下士官2人は匍匐前進を続け、呉氏に到達。クォン中佐のいる位置まで引っ張っていき、3人は呉氏とともに20m離れた安全地帯に移動した。

このときのクォン中佐の行動を巡っては、「(指揮を取るべき)大隊長がなぜ、直接救助に向かったのか」との疑問も一部で出た。それに対してクォン中佐は、次のように説明している。