【写真】女優 キム・ヘギョン――その非業の生涯

もっとも読まれている記事:北朝鮮の15歳少女「見せしめ強制体験」の生々しい場面
キム・ヘギョンを映画界に導いたのは、無類の映画好きで知られた金正日総書記だ。彼は、当時の映画界の女優に不満を持っていたようで、新たな人材の発掘に乗り出した。そんな彼の目に止まったのが、5課でも抜群の美貌と知性を兼ね備えたキム・ヘギョンだった。(【画像】キム・ヘギョン氏)
(参考記事:「喜び組」出身女優の栄光と堕落…彼女はいかにして金正恩に葬られたか)
最高指導者のお墨付きを得た彼女を含む3人は、演劇映画大学という通常のコースを経ないまま、5課から映画界にデビューした。(【画像】グラマラスで目立つキム・ジュヒャン氏)

彼女の出世作となったのは、1997年に朝鮮芸術映画撮影所が制作した「幹は根から育つ」だ。町の嫌われ者だったチンピラが改心し、炭鉱夫となり仕事場で活躍するストーリーで、主演のイケメン俳優、リ・ヨンホの相手役となったのがキム・ヘギョンだった。

単なるプロパガンダ映画ではなく、エンタテインメントとしても芸術作品としても評価の高いこの作品で、彼女は一躍スターの座に躍り出た。時期はわからないが、功勲俳優の称号を授与されたことが、出演映画のDVDのジャケットから確認されている。