金正恩氏は「大量餓死」を党大会で総括できるのか
その結果、庶民は少しずつだが私有財産を手にし、自由を楽しむようになった。自由は人々のライフスタイルの多様化、消費者ニーズの多様化につながった。
(参考記事:北朝鮮に「ブラジャー」がもたらした意識変化)そしてそれがまた「草の根資本主義」の発展を促している。近年、海外ドラマのDVDが闇ルートで北朝鮮国内に広まり、爆発的な人気を呼んでいるのもその結果だ。
だが、北朝鮮政府とて、この流れを指をくわえて見守っているわけではない。なし崩し的に社会変革が起きることを警戒し、規制をゆるめたり強めたりしながら庶民の行動を統制し、同時に彼らの稼ぎを取り込もうと躍起である。
(参考記事:北朝鮮が女子高生を「見せしめ」公開裁判にかけた理由)「オヤジ越え」できるのか
いずれにせよ、庶民の自律的な経済活動なしに、北朝鮮という国家は成り立たなくなっている。