【動画】吹き飛ぶ韓国軍兵士…北朝鮮の地雷が爆発する瞬間
8月4日、韓国京畿道の非武装地帯(DMZ)で、北朝鮮が仕掛けた「木箱地雷」が爆発する決定的瞬間を韓国軍の監視カメラが捉えていた。爆発によって韓国軍兵士2人が足を切断するなど負傷している。
DMZでは近年、北朝鮮の兵士が徒歩で南側に入り、亡命するなどの出来事が相次いでいた。そのため韓国側では当初、北朝鮮が兵士の脱北防止のために地雷を埋設しているものと見ていたフシがある。しかし、自軍兵士が負傷したことにより、事態は一転して南北の対決モードに突入してしまった。
韓国軍の監視カメラの映像(次ページ以降に動画)
北朝鮮の「木箱地雷」はPMD-57と呼ばれ、第2次世界大戦中に旧ソ連で開発された。重量は420グラムで長さ22センチ、高さ4.5センチ、幅9センチの大きさ。TNT火薬220グラムが詰められており、殺傷範囲は最大で半径2メートルに及ぶ。3.5メートル以内でも鼓膜が破れ、13メートルの距離にある窓ガラスが割れるという。
北朝鮮は海岸や河川周辺などに、こうした「木箱地雷」を大量に埋設しているとされる。箱地雷は、上段に約10キロの重さが加わると爆発するように設計されており、箱のふたを無理に開けようとしても圧力により爆発する。
地雷が爆発する決定的瞬間をとらえた次の映像を、韓国軍が公開した【次ページ・閲覧注意!】。
画面中央の右寄り、鉄柵の下部で匍匐(ほふく)前進する兵士が見えた次の瞬間、爆風で身体の一部が舞い上げられている。
朝鮮人民軍(北朝鮮軍)は2015年4月から、DMZで不審な動きを見せていた。軍事境界線の西部から東部までにわたり、5人~20人単位で近接偵察と何らかの作業を繰り返していたのだ。
最近の木箱地雷は、プラスチックが使用された改良種もあることがわかった。木やプラスチックの材質のため、地雷探知に主に使用される金属探知機で発見することができず、危険だ。
特に、夏場は多くの雨により北朝鮮側が設置した木箱地雷が流失され韓国側へ流れてきて民間人の負傷者が発生することもある。また、松の木で作られているため、最近作られた地雷であるほど強く松脂の匂いがするのが特徴だ。DMZでは近年、北朝鮮の兵士が徒歩で南側に入り、亡命するなどの出来事が相次いでいた。そのため韓国側では当初、北朝鮮が兵士の脱北防止のために地雷を埋設しているものと見ていたフシがある。しかし、自軍兵士が負傷したことにより、事態は一転して南北の対決モードに突入してしまった。
韓国軍が報復措置として、軍事境界線付近での拡声器による心理戦「対北朝鮮拡声器放送」を11年ぶりに再開すると、北朝鮮が「準戦時状態」に突入。南北が砲火を交える事態に発展した。
つまり、対人地雷を仕掛けた北朝鮮側に韓国を攻撃する意図はなく、韓国側も薄々それがわかっていながら、後戻りできなくなってしまったという構図だ。(関連記事:【動画】金正恩氏、スッポン工場で「処刑前」の現地指導】)