杭に縛り付けられ、火炎放射器で灰にされた2人…惨劇は11月に始まった
処刑に用いられたのは、大口径の4銃身高射銃である。これで撃たれると、人体は原形をとどめず文字通り「ミンチ」となる。さらに、バラバラになった2人の遺体は火炎放射器で焼かれ、その場で灰になったという。
(参考記事:玄永哲氏の銃殺で使用の「高射銃」、人体が跡形もなく吹き飛び…)
従来、北朝鮮の公開銃殺にはカラシニコフAK47自動小銃が用いられてきた。それでも十分に残忍な殺し方が可能であり、ある女優の処刑を見ることを強いられた女性芸術家たちは全員、失禁せざるを得なかったという。
(参考記事:機関銃でズタズタに…金正日氏に「口封じ」で殺された美人女優の悲劇)
それにもかかわらず、不必要に破壊力の大きな火器を用いるのは、まさに「金正恩式恐怖政治」の演出と言えた。2人の処刑を見せられた幹部たちはしばらく、食べ物も喉を通らなかったと言われる。
しかし、このむごたらしい処刑も、残忍かつ大規模な粛清の序章に過ぎなかった(つづく)。
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