金正恩氏が手を伸ばす「サウナ不倫」は危ない遊び

同著で証言している平壌の富裕層の男性によれば、彼女らの大部分は音大生や歌手の候補生であり「ダンナ作業」――つまりは金持ち男性のスポンサー探しにやってきているのだという。

このような社会の現状と照らし合わせたとき、冒頭で触れた公開銃殺の件は異常と言えば異常だ。公にされたのとは別に、政治委員を殺さなければならない、何か別の事情でもあったのだろうか。あるいは金正恩氏は、社会の統制を強めるため、富裕層の「特権」と化してきた一種の不倫文化を取り締まりの対象にしようとしているのだろうか。もしそうならば、富裕層が当たり前のように楽しんできた「不倫文化」も、今後は命がけの「危険な文化」になる可能性がある。

(参考記事:「あまり美人に育たないで」北朝鮮の親たちが娘の将来を案じる理由