「独島(竹島)強奪を公式表明」北朝鮮が対日攻勢を強める
それがこのところは、韓国の軍備増強や、保守派の動きにナーバスな反応を示していた。
(参考記事:【写真】北朝鮮、韓国「美人すぎる野党議員」を猛批判…「親日派を除去せよ」)しかしここへ来て、またもや日本への非難を強めている。北朝鮮国営の朝鮮中央通信は11日、「独島(竹島)を強奪しようとする日本の挑発が続いている」とする論評を配信。河野太郎外相が「竹島は日本の固有の領土」とした発言に言及し、次のように主張した。
「これは、日本が今年も独島強奪を基本政策課題に定めていっそう露骨に取り掛かるということを公式に表明したこととして、わが民族の尊厳と自主権に対する乱暴な挑戦であり、重大な侵略行為である」
この問題を巡っては、朝鮮労働党機関紙の労働新聞も13日付に、北朝鮮外務省傘下にある日本研究所のリ・ハクナム研究員による、似たような内容の論説を掲載している。さらには日韓の「レーダー照射」問題を巡っても、原因は「日本側の軍事的挑発」にあるとする記事が、各メディアから相次いで出ている。
(参考記事:韓国専門家「わが国海軍は日本にかないません」…そして北朝鮮は)ここへ来ての日本非難は、27~28日にベトナム・ハノイで予定されている2回目の米朝首脳会談が念頭にあるものと考えざるを得ない。北朝鮮はこの会談で、米国から制裁緩和などの譲歩を引き出せると確信しているのではあるまいか。
仮にそうなれば、韓国と中国はすぐさま、対北経済支援に動くだろう。そうすれば、北朝鮮の立場は強まり、日本に対して過去清算を迫る姿勢も積極的になるかもしれない。
(参考記事:「日本軍が慰安婦を虐殺した映像ある」北朝鮮メディア報道)もちろん、北朝鮮が首脳会談で、思惑通りの成果を得られるかどうかは未知数だ。しかし、北東アジアの情勢が、ある種の「流動化」に向かっているのは確かだろう。北朝鮮が今後、日本に対して具体的に何を仕掛けてくるかが注目される。