日本「ホメ殺し」のネタも枯れた、北朝鮮トンデモ言説のお粗末

北朝鮮メディアがまたもや、日本の軍備増強に批判の矛先を向けている。しかしこの間、いろいろと難癖を付けすぎて「ネタ枯れ」したのか、今回はかなり強引な論法になっている。

同国の内閣などの機関紙・民主朝鮮は26日、日本が中国の脅威を口実に軍事大国化に向かっていると非難する論評を掲載した。その中で、次のようなことを言っている。

「事実上、日本の軍事力は世界的に先進国の隊列に堂々と入ったと言っても過言ではない」

一見、日本の「強さ」を認めているかのような表現だが、これは一種の「ホメ殺し」とも言えるもので、このところ北朝鮮メディアがよく使っている手法だ。

ただ、それもやり過ぎればネタは尽きる。そのせいか民主朝鮮の論評では、日本の軍備増強の事例のひとつとして、こんな言いがかりをつけている。

「日本外相は、人工知能技術を導入した人工知能武器の活用に関連する論議に積極的に関与するという意向を表した」

日本の河野外相が最近、人工知能を搭載した「AI兵器」について、国際的な議論に関わっていく意向を示したのは事実だ。だがそれは、AI兵器が暴走して制御できなくなり、世界戦争が引き起こされる可能性が指摘されているなか、公明党から「国際的な議論」を求める提言を受けてのことだ。つまり、河野氏が積極的に関与するとしたのは、AI兵器の規制の在り方などについての議論なのだ。

最近の北朝鮮メディアは、単なる事実誤認のためか、あるいは故意によるものかはわからないが、このように強引に事実を捻じ曲げて、日本の軍事政策を非難する例が目立っている。

仮に非核化を実行した場合、軍事力で東アジア最弱となる北朝鮮とすれば、日本のパワーが気になるのは当然だろう。

ただ、ここまでして難癖を付ける裏には、宣伝戦略上の何らかの思惑が隠されている可能性もある。

いずれにしても、同国のメディア戦略は金正恩氏が直接統括していると見られるものだ。今後の国際情勢の流れの中で、北朝鮮が本格的に日本と向き合う条件が整ったとき、金正恩氏がどのようなメッセージを投げてくるかは、今から気になるところだ。