北朝鮮「韓流への嫌悪」なお強く…ビデオ厳禁、死刑判決も

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当局の意図はさておき、末端の係官は韓流の取り締まりを手頃な小遣い稼ぎの手段としている。

平安北道(ピョンアンブクト)の内部情報筋の自宅に、非社会主義グルパ(韓流取り締まり班)4人がやってきた。息子のパソコンをチェックしていた彼らは、問題のある映像が保存されていたとして没収した。

問題があるとされたのは、取り締まりの対象となっていないはずの中国映画だった。彼らは「吹替版なら問題ないが、字幕版はダメだ」との理由を振りかざし、有無を言わさずパソコンを没収。後日呼び出された息子は、パソコンの購入金額の3分の1にあたる1000元(約1万6600円)の罰金を払わされ、ようやく取り戻したという。

今回の取り締まりで、情報筋の属する人民班(町内会、最高で40戸が所属)で10台のパソコンやノートテル(携帯用メディアプレイヤー)が没収された。住民は「外国人のセリフが朝鮮語の音声になっているのと、字幕になっているのと何が違うんだ」と呆れ果てた様子だという。

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