「金正恩は無意味なことを言っている」北朝鮮国民の不満、爆発寸前

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米政府系ラジオ・フリー・アジア(RFA)の平壌の情報筋も、最高人民会議第14期第1回会議の内容を伝え聞いた市民の間から「今までの数十年間、自力更生と自律的民族経済と言い続けてきたが、わが国(北朝鮮)が一度でも真の自力更生を達成できたことがあるのか」「数十年間言い続けて嫌にならないのか」などと言った不満と失望の声が湧き上がっていると伝えた。

また、自国経済に自力更生を達成しうる分野があるのかと、現実味のなさを指摘する声もあがっている。

「ほとんどの工場が稼働を中断し、なんとか稼働している工場も大部分が中国の設備投資、資材、技術で運営されているのが現実なのに、何をもってどう自力更生しろというのか」

「市場は『ここは中国か』と錯覚するほど中国の商品で溢れかえっている」

「国内で流通する貨幣すら内貨(北朝鮮ウォン)ではなく中国人民元なのに、自力更生とは呆れた」(平壌市民の声)

北朝鮮国民は米朝首脳会談が成功し、少しでもマシな暮らしができることを望んでいたが、そんな期待は裏切られ、経済は悪くなる一方だ。そんな状況なのに、手垢のついた「自力更生」というスローガンを耳にタコができるほど聞かされ、一気に不満が噴出した形と言えよう。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋も「(自力更生は)50年間に渡って使い古されてきた実現性のない言葉遊びに過ぎない」と吐き捨てた。