朝鮮労働党中央委員会の総会…金与正氏が党中央委員に
総会では、(1)現情勢に対処した当面のいくつかの課題について(2)組織問題が討議された。
(1)の議案に関する報告で、金正恩氏が「米帝の核恐喝・威嚇を終息させ、自立的民族経済の威力をいっそう強化して社会主義経済強国建設の活路を切り開くためのわが党の原則的な立場と革命的対応戦略を明示し、自主の旗印、自力更生の旗印を高く掲げて自力をいっそう強めて敵の無謀な核戦争挑発策動と卑劣な制裁・圧殺策動を断固と粉砕することについて強調した」と伝えた。
また、「われわれの偉業は必勝不敗である」とし、「こぞって党中央の周りにより固く団結して革命の最後の勝利のために力強く闘っていこう」と呼びかけた。
(2)の議案である組織問題では、党中央委員会政治局委員、委員候補などの人事が行われた。金正恩氏の実妹である金与正(キム・ヨジョン)氏が党中央委員会政治局委員候補に選出された。
朝鮮中央通信の報道全文は次のとおり。
朝鮮労働党中央委員会第7期第2回総会に関する報道
【平壌10月8日発朝鮮中央通信】朝鮮労働党中央委員会第7期第2回総会がチュチェ106(2017)年10月7日、革命の首都平壌で行われた。
朝鮮労働党の金正恩委員長が、総会を指導した。
総会には、党中央委員会の委員と委員候補が参加した。
また、党中央検査委員会の委員が参加した。
そして、党中央委員会と省・中央機関、道(市)・郡の責任幹部、主要工場・企業所の幹部がオブザーバーとして出席した。
総会には、次のような議案が上程された。
1.現情勢に対処した当面のいくつかの課題について
2.組織問題
総会では、第1の議案が討議された。
朝鮮労働党の金正恩委員長が、第1の議案に関する報告を行った。
朝鮮労働党委員長は報告で、こんにち、わが共和国を取り巻く複雑な国際情勢と提起される重大な問題について分析、評価し、現情勢に対処した朝鮮労働党の当面の活動と経済発展方向、その実現のための戦略的課題と方途を提示した。
朝鮮労働党委員長は、米帝が追随勢力を糾合して国連安全保障理事会「制裁決議」なるものを次々とつくり上げてわれわれの自主権と生存権、発展権を完全に抹殺するために最後のあがきをしていることについて指摘した。
われわれの核兵器が長期間にわたる米帝の核脅威から祖国の運命と自主権を守るためのわが人民の血みどろの闘争がもたらした貴い結実であり、朝鮮半島と北東アジア地域の平和と安全をしっかり守り、朝鮮民族の自主権と生存権、発展権を頼もしく保証する威力ある抑止力に、人類に残酷な災難を被らせようとする暴悪な核の雲を吹き飛ばして人民が晴れて青い空の下で自主的な幸せな生を享受できるようにする正義の霊剣であることについて厳かに闡明(せんめい)した。
朝鮮労働党委員長は、今年、米帝とその追随勢力のエスカレートする制裁の中でも国の科学技術が飛躍的に発展し、その威力で人民経済が成長したことについて評価した。
朝鮮労働党第7回大会の決定貫徹のための今年の闘いを通じて、敵がいかなる制裁を加えるとしても国の経済構造が自立的に完備されており、その強固な土台がある限り、われわれの前途を十分に切り開くことができるという貴重な経験を積んだことについて指摘した。
朝鮮労働党委員長は、現情勢とこんにちの現実を通じてわが党が経済建設と核戦力建設の並進路線を堅持してチュチェの社会主義の道に沿って力強く前進してきたことが至極正しかったし、今後も変わることなくこの道へ前進しなければならないということについて確言した。
朝鮮労働党委員長は、米帝の核恐喝・威嚇を終息させ、自立的民族経済の威力をいっそう強化して社会主義経済強国建設の活路を切り開くためのわが党の原則的な立場と革命的対応戦略を明示し、自主の旗印、自力更生の旗印を高く掲げて自力をいっそう強めて敵の無謀な核戦争挑発策動と卑劣な制裁・圧殺策動を断固と粉砕することについて強調した。
朝鮮労働党委員長は、わが党が正確な自己の指導力を全て発揮して世紀をまたいできた反米対決戦を総決算し、社会主義偉業の勝利を早めると確言し、革命を新たな高揚へ高調させるための闘争方向と課題を明示した。
朝鮮労働党委員長は、党と人民大衆の一心団結の威力をいっそう強固にすることについて強調した。
一心団結はわが党と国家存立の礎石であり、わが革命の最強の武器であるとし、党と国家の全ての活動を革命隊伍の一心団結を強化することに徹底的に志向させ、服従させて人民のために滅私奉仕する革命的党風をより徹底的に確立することについて指摘した。
朝鮮労働党委員長は、党の並進路線を引き続き貫徹して国家核戦力建設の歴史的大業を立派に成し遂げることについて述べた。
朝鮮労働党委員長は、自力自強の偉大な原動力と科学技術の威力によって社会主義経済強国の建設で新たな高揚を起こすことについて強調した。
米帝とその追随勢力の極悪非道な制裁・圧殺策動を水泡に帰させ、災いを福に転換させるためのキーポイントがまさに自力更生であり、科学技術の力であるとし、人民経済の自立性と主体性を全面的に強化することについて指摘した。
人民経済の主体化路線、自力更生のスローガンをいっそう高く掲げて国の経済をわれわれの力、われわれの技術、われわれの資源に依拠する自立的な経済に発展させるための闘いを頑強に展開してこんにちの峻厳(しゅんげん)な難局を切り抜ける過程がまさに、自立経済強国の建設で画期的な転換をもたらす契機になるようにすることについて述べ、その実現のための人民経済の部門別課題を具体的に明示した。
科学技術は社会主義強国の建設を主導していく機関車であるとし、全ての部門、全ての単位で科学技術を確固と優先させて自己の科学技術力量と生産者大衆の力と知恵を汲み上げて党の経済政策を貫徹することについて指摘した。
内閣と全ての経済指導機関が、革命的対応戦略を貫徹するための作戦と指揮をよくすることについて明らかにした。
朝鮮労働党委員長は、党の革命的路線と戦略を実現するために各級党組織の戦闘的機能と役割を全面的に強化することを重要な方途に提示した。
全党が初級党と党細胞を強化するのに力を入れて、全ての基層党組織が党中央委員会の唯一的指導の下でいつも戦闘的に、活力あるものに活動し、党の路線と方針貫徹のための闘争で沸き返るようにすることについて指摘した。
朝鮮労働党委員長は、こんにちの情勢は峻厳であり、われわれの前には試練が立ちはだかっているが、わが党は全ての軍隊と人民の絶対的な支持と信頼を受けているのでいつも心強く、いかなる天地地変の中でも自主的な路線を堅持し、百勝の道を開いていくであろうと強調した。
朝鮮労働党委員長は、偉大な領袖金日成同志と偉大な指導者金正日同志が築いてくれた丈夫な自立的経済の土台があり、わが党が育成した科学者大軍とわが党の革命精神で武装した軍隊と人民、自力更生の闘争伝統があるので、われわれの偉業は必勝不敗であるとし、こぞって党中央の周りにより固く団結して革命の最後の勝利のために力強く闘っていこうと呼びかけた。
総会では、第1の議案に対する決定書が採択された。
総会は、第2の議案である組織問題を取り扱った。
党中央委員会政治局委員、委員候補を召還し、補欠選挙した。
パク・グァンホ、朴泰成、太宗秀、安正秀、李容浩の各氏を党中央委員会政治局委員に補欠選挙した。
崔輝、朴太徳、金與正、チョン・ギョンテクの各氏を党中央委員会政治局委員候補に補欠選挙した。
党中央委員会副委員長を解任および選挙した。
パク・グァンホ、朴泰成、太宗秀、朴太徳、安正秀、崔輝の各氏を党中央委員会副委員長に選挙した。
党中央軍事委員会委員を召還し、補欠選挙した。
崔龍海、李炳哲、チョン・ギョンテク、チャン・ギルソンの各氏を党中央軍事委員会委員に補欠選挙した。
党中央委員会委員、委員候補を召還し、補欠選挙した。
金炳鎬、金明植、金正植、崔頭用の各氏を党中央委員会委員候補から委員に、李周午、全光虎、高人虎、崔東明、リャン・ウォンホ、キム・グァンヒョク、ホン・ヨンチル、キム・ミョンギル、キム・ドゥイル、リャン・ジョンフン、リ・ヒヨン、ホ・チョルヨンの各氏を党中央委員会委員に補欠選挙した。
シン・リョンマン、劉進、シン・ヨンチョル、チャン・ギルソン、チュ・ソンナム、リム・グァンウン、チャン・リョンシク、キム・ヨンホ、ヒョン・ソンウォル、馬園春、リョム・チョルス、ソン・チュンソブ、張俊尚、金英才、キム・チュンド、金昌光、キム・ヨンギュ、チョ・ジュンモ、シン・ヨンチョル、金昌葉、張春実、パク・チョルミン、パク・ムンホ、チェ・スンリョン、チェ・ラクヒョン、ホ・ボンイル、キム・グァンヨン、ソン・テチョルの各氏を党中央委員会委員候補に補欠選挙した。
党中央委員会の一部の部署部長と労働新聞社責任主筆を任命した。
党中央委員会部長に崔龍海、パク・グァンホ、太宗秀、キム・ヨンス、リャン・ウォンホ、チュ・ヨンシク、シン・リョンマンの各氏を任命した。
労働新聞社責任主筆に金炳鎬氏を任命した。
党中央委員会検閲委員会委員長を解任および選挙した。
趙然俊氏を党中央委員会検閲委員会委員長に選挙した。
道党委員長を任命した。
キム・ドゥイル氏を平安南道党委員長に、リャン・ジョンフン氏を黄海北道党委員長に、リ・ヒヨン氏を咸鏡北道党委員長に任命した。
朝鮮労働党の金正恩委員長の指導の下で行われた朝鮮労働党中央委員会第7期第2回総会は、偉大な金日成・金正日主義の旗印高く、全党、全軍、全民を第7回党大会の決定貫徹のための総攻撃戦へ力強く組織、動員することによって、社会主義強国の建設とチュチェ革命偉業の最後の勝利を早めていくうえで転換的な契機になるであろう。---