「14歳で売られ『出産』前に脱出した」北朝鮮女性、性虐待の生々しい証言

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北朝鮮に協力し、脱北者を摘発・強制送還している中国に対し、そのような行動を止めるよう求めるのだ。

北朝鮮女性の人身売買被害がなくならないのは、中国当局に訴えても不法入国により強制送還されるだけで、保護を受けることができないからだ。強制送還されれば、本国の収容施設で拷問を含む虐待が待ち受けている。

中国が北朝鮮との間で結んでいる「辺境地域の国家安全と社会秩序維持業務のための相互協力議定書」には、「住民の違法越境防止業務」(第4条)、「犯罪者処理問題での相互協力」(第5条)、「犯罪人、違法越境などの引継ぎ手続き」(第9条2項)などが規定されている。これらを根拠に、中国は北朝鮮との条約上、脱北者を送還する義務があると主張している。

しかし、中国が1988年10月に加入した「国連拷問等禁止条約」は第3条で、「いかなる当事国も、拷問を受ける恐れがあると思われる相当の根拠がある他の国に、個人を追放・送還もしくは引き渡してはならない」と規定している。たとえ難民だと見なされない人であっても、拷問が横行する北朝鮮のような国に無理やり送り返してはならないということだ。

脱北者を強制送還する中国の行動は、国際条約に対する違反行為であると同時に、北朝鮮の非民主的な体制の横暴を助長する行為だ。日本を含め、北朝鮮における人権侵害を厳しく批判してきた国々の政府は、中国に対しても強い非難を行って当然だろう。

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