金正恩に「使い捨て」にされた女性兵士の悲惨な話

経済難の慢性化となし崩し的な市場経済化の中、北朝鮮社会では拝金主義がはびこり、すっかり世知辛い世の中になっている。

米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)は、「子どもを軍隊に送り出すのも恐ろしい世の中になった」とする、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋の話を伝えた。そこで語られたのは、金策(キムチェク)出身の19歳の女性の悲惨な境遇についてである。

彼女は朝鮮人民軍(北朝鮮軍)に入隊し、平壌にほど近いある部隊で勤務していた。ところが、前回の冬季訓練中に高所から落下する事故に巻き込まれた。朝鮮人民軍第11号中央病院に搬送され、数ヶ月間治療を受けたが、回復は困難だという診断を受けた。

男性本意の社会的風潮の中、女性兵士は軍内で弱者の立場にある。それが重傷を負ったとなると、いかに弱い立場に置かれるかは想像に難くない。

ちなみに北朝鮮の首都・平壌の地下鉄には、「栄誉軍人席」というものがある。軍隊での勤務中に何らかの事故で負傷し、障害を抱えている「傷痍軍人」のための優先座席だ。最高指導者のために体を張って尽くした彼らは、社会的には尊敬される立場にあり、国から様々なサポートを受けられる――はずだった。