「政府の動きがおかしい」北朝鮮国内で金正恩死亡説が拡散

北朝鮮の金正恩党委員長が公式の場に姿を見せなくなって3週間が過ぎようとする中、北朝鮮国内の一部でも同氏の「死亡説」が広まっているという。

だが、金氏一族を巡るネガティブな情報が広がる度、住民講演会などを通じて素早く警告を発してきた当局が、今回はこれといった動きを見せずにいることが、国民の疑念をいっそう深めている。

咸鏡北道(ハムギョンブクト)の情報筋は29日、デイリーNKの取材に対し、「元帥様(金正恩氏)が亡くなったという噂が、国境地帯で急速に広がっている。口に出すのも恐ろしい話題であり、皆、知らんふりを決め込んでいるが、大多数の人が耳にしているはず」と語った。

「元帥様が亡くなったとする映像を見たと言っている人もいるが、当局はこれを広めた犯人を捕まようと血眼になっており、住民は緊張している」(情報筋)

(参考記事:金正恩「死亡映像」が北朝鮮で拡散…当局厳戒、国民も緊張

しかし、北朝鮮当局は映像に対しては強力に取り締まる一方、住民の間で出回る様々な噂については事実上、放置しているも同然だという。北朝鮮国内では「死亡説」のほかにも、「手術を受けたが危険な状態になり、復活の見込みはない」などとする「重体説」も出回っているとのことだ。

「それなのに、講演会が開かれるわけでもなく、組織的な通達も何もない。むしろそのことの方がおかしい」(情報筋)

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このような噂が広がると、北朝鮮当局は住民講演会などを素早く開き、「最高尊厳(金正恩氏)を冒とくする者は厳重な処罰を免れない」などと恫喝するのが普通だ。実際、2013年に李雪主(リ・ソルチュ)夫人に関する噂が広がったとき、2014年に金正恩氏の叔母・金慶喜(キム・ギョンヒ)氏が危篤であるとの説が拡散したとき、そして2017年に金正恩氏が異母兄の金正男(キム・ジョンナム)氏を殺害したとの情報が広がったときには、いずれも厳重な警告が発せられた。

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周知のとおり、北朝鮮は極度に情報が統制された国家だが、その分、庶民の口コミネットワークは相当に発達している。このまま放置すれば、金正恩氏の「死亡説」は瞬く間に全国に広がるだろう。

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北朝鮮当局がそれを防止する出た手を講じないのは、果たしていかなる理由からなのだろうか。