金正恩が演出した「処刑場の妊婦」の残酷ショー

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組織指導部は、彼女に対して加重処罰の処分を下し、隠し子と共に政治犯収容所送りにした。しかも彼女が送られたのは、「この世の地獄」とも言われる、一生釈放されることのない「完全統制区域」だった。ただし、前夫との間に生まれた2人の息子は今でも平壌で暮らしていることが確認されている。(参考記事:【写真】女優 キム・ヘギョン――その非業の生涯

ただ、北朝鮮のサイトに彼女が出演した映画が残されていることを考えると、女優キム・ヘギョンは完全に消し去られた存在ではないようだ。(参考記事:将軍様の特別な遊戯「喜び組」の実態を徹底解剖

そもそも、「喜び組」とは何だったのだろうか。

「夜の奉仕」も

張成沢氏は生前、何回かの「革命化」を経験したことで知られる。

革命化は、素行に問題ありとされた幹部らに施される再教育のことだ。数カ月から1年、あるいは数年もの間、農村や工場に労働者として派遣され、苦労を強いられる。北朝鮮における高級幹部と末端労働者の生活水準の格差は、日本のそれよりはるかに大きい。ぜいたくに慣れた幹部らは革命化で塗炭の苦しみを味わい、最高指導者と体制に対する「忠誠」を誓わされるのだ。