金正恩氏「屈辱の夏」から始まった東アジアの危機

つまり正恩氏は、地雷爆発事件で朴槿恵大統領にねじ伏せられた屈辱感と、人権問題に対する絶望から、翌年の「核の暴走」に突き進んだのではないか――筆者はそのように考えている。

そして、韓国側が正恩氏のそのような思いを読み取ったのなら、正恩氏の「除去」を政策の選択肢に加えたとしても不思議ではない。現に、それが実行されなかったが故に、われわれは核武装した独裁者と対峙することになってしまったのだから。