北朝鮮「元新体操の星」も#MeToo、性暴力の被害を告白
そんなイさんは、韓国のテレビ局JTBCの調査報道番組に出演し、かつての上司に性暴力の被害に遭っていたことを実名で告白した。加害者は、2011年から2014年まで彼女の上司だった、大韓体操協会元専務理事のK氏。国際大会に出場する選手を選ぶ権限を持つ業界の権力者だ。性暴力のきっかけとなったのは、低すぎる報酬だった。
当時、韓国代表チームのコーチを務めていたイさんが協会から受け取っていた月給はわずか200万ウォン(約19万5000ウォン)。通常の練習に加え、海外遠征に行くにはあまりにも少ない額だった。そこで、賃上げを直談判するためにK氏を訪ねたが、彼の口から飛び出したのは「休憩しながら話そう」「モーテルに行こう」というものだった。
最初はモーテルがどのようなところかすらわからなかったというイさん。