「私たちは性的なおもちゃ」被害女性たちの血のにじむ証言…報告書「理由もなく涙が出る」を読む

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2003〜4年ごろ、ユンさんの祖父母と同じ町内に住んでいた18歳の女性が大学を退学になった。町内では「性的に紊(びん)乱なことをして追い出された」との噂だった。寮で男子学生から性的暴行を受けたが、非難されたのは被害者の方だった。

また2004年の毎週木曜日、従姉妹など女性10人で金日成革命史研究所を警備する仕事をさせられたが、ある日の夜、従姉妹がやってこなかった。来る途中に保安員から性的暴行を受けたのだ。しかし、本人も叔母も羞恥心から誰にも話そうとしなかった。

釈放されたユンさんは、2013年7月にトゥルチュク(クロマメノキ、ブルーベリーの一種)を取るために一時的に中国に向かったが逮捕され、12月に強制送還された。恵山の保衛部の勾留場で、同室だった23歳の女性からこのような話を聞かされた。

「(前略)男の保衛員に下着を含めて服を全部脱げと言われたそうです。彼女は一文無しでした。保衛員は彼女の手を縛りあげ殴りつけて、脅かしてから暴行したそうです。彼女はずっと泣いていました。自分も同じ目に遭ったことを思い起こしながら彼女を落ち着かせようとしました。そして、保衛員の望み通りにしてやれば助けを得て早く家に帰れると教えてあげました…それが最善の方法だったのです」

40代女性のキム・ウナさんは、2015年に中国を経て韓国にやってきた。2012年に中国から強制送還され、咸鏡北道の勾留場で性的暴行を受けた。