「私たちは性的なおもちゃ」被害女性たちの血のにじむ証言…報告書「理由もなく涙が出る」を読む

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党書記は権力を悪用して班長に性的関係を求めていたことで更迭された。ところが、処罰されたのは加害者だけではなかった。被害者の班長は降格され、家畜を飼育する区域に送られた。また2人の関係について噂を広めた受刑者は、懲罰房にあたる「落伍者班」送りとなった。

性犯罪に対する捜査が行われたとしても、被害者はセカンドレイプ(二次被害)に苦しむこととなる。

平安南道(ピョンアンナムド)の企業所で働いていて2011年に脱北した50代のペク・ミンジュンさんは、2010年の夏に起きたことを生々しく覚えている。

部下の女性がオフィスにやってきた。服は破け、ブラジャーもなく、全身血だらけだった。彼女は保安所(派出所)に行って性的暴行を受けたと訴え出た。捜査が始まったが、ペクさんから、被害女性から頼みごとをされた。