「親子の縁を切るしかない」脱北者の母に苦渋の決断を迫ったものとは
「お前の母親が韓国にいるのは知っている。期限までに3000ドル(約33万7000円)を用意しなければお前と兄は重罰に処される。母親に電話してカネを用意させろ」(保衛部)
妹は、返してもらった携帯電話でキムさんに連絡した。それを聞いたキムさんは、食堂で働いて得た貯金に友人からの借金を加え、送金手数料を含めて5000ドル(約56万2000円)を用意し、送金ブローカーを通じて北朝鮮に送金した。ちなみに送金手数料は、安くても送金額の2〜3割、現在では5割に達しているとの情報もある。
(参考記事:金正恩氏も崩せない、秘密警察と送金ブローカーの共生関係)送金を終えたキムさんは、息子のリさんに電話をかけてこのように伝えたという。