谷底に広がった凄惨な光景…北朝鮮で列車が転落「死者5000人」説も
2004年12月に起きたスマトラ沖地震。各地で津波による甚大な被害が発生したが、スリランカ南部では津波が列車を飲み込んで、約1700人もの貴重な人命が失われた。これが、2世紀近い鉄道の歴史で最悪の鉄道事故とされている。ところが、北朝鮮では未確認ながら、それを遥かに上回る死者が発生したとされる鉄道事故が起きている。
(参考記事:通勤列車が吹き飛び3000人死亡…北朝鮮「大規模爆発」事故の地獄絵図)
咸鏡南道(ハムギョンナムド)の咸興(ハムン)の龍城(リョンソン)駅では1997年5月、軍需工場で製造された火薬25トンを積んだ貨物列車5両が何らかの理由で火災を起こした。近隣の工場労働者が見守る中、別の通勤列車が到着したところで大爆発を起こし、死者3000人、負傷者1万人を出す大惨事となったとされる。北朝鮮当局は自己の隠蔽に汲々としたが、保安署(警察署)に勤めていた脱北者の証言で事故が明るみに出た。
北朝鮮が未曾有の大飢饉「苦難の行軍」に襲われ、国全体が混乱状態に陥り事故が多発したが、事実ならば前述のものを上回る事故が起きていた。