谷底に広がった凄惨な光景…北朝鮮で列車が転落「死者5000人」説も

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足のちぎれた人、頭部を吹き飛ばされた人など、悲惨な状態の遺体が積み重なっていた。生き残った人も治療を受けられないまま次々に息を引き取った。最も多くの死者を出したのは、機関車のすぐ後ろに繋がれていた車両で、乗客は兵士たちだった。

当局は、近隣の軍の機械化部隊を動員し、客車の撤去、負傷者の救出、遺体の搬出に当たらせた。同時に、事故の噂が広がり、ただでさえ荒んでいた世論を刺激しないように箝口令を敷き、「スパイがレールの犬釘を抜いて転覆させた」などと宣伝、事故を隠蔽しようとした。

しかし、乗客の出身地が広範囲に及んだせいか、事故の噂はあっという間に広がった。噂された死者は2000人。1両に500人、12両で6000人が乗っていて、その3分の1が死亡したというものだが、事故現場を目撃した人たちは「5000人は死んだはずだ」と口を揃えた。