北朝鮮製カツラの裏に隠された「少女搾取」ともうひとつの秘密

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政治犯収容所をはじめとする北朝鮮の拘禁施設は強制労働や拷問の横行、劣悪な環境に対し、国際社会の激しい批判を浴びている。とりわけ、女性虐待が日常化している実態は、元収容者や関係者の告発により明らかになっている。

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2016年に米国の人権団体「北朝鮮人権委員会」(HRNK)が発表したレポートによると、中朝国境地域の咸鏡北道(ハムギョンブクト)の全巨里(チョンゴリ)教化所では、2009年にカツラを製造する作業グループが作られ、収容された女性らが、午前5時から午後9時まで働かされていた。睡眠時間は2時間から4時間しかなく、そうして作られた製品は海外に輸出されていた。

韓国の「北朝鮮人権情報センター」は2011年の時点で、拘禁施設で「輸出班」という部署がつくられ、ここで生産される「ブラジャー」「カーテン」「レース」「セーター」はロシア、中国、日本などに輸出されていると指摘。全巨里教化所では、ツケマツゲとカツラを生産する班が新設されたと明らかにしている。