金正恩体制に暗雲…食べ物がない「絶糧世帯」が急増中
ただ、こうした状況がイコール「食糧危機」を意味しているかと言えば、この点については留保が必要だ。北朝鮮では配給制度の崩壊となし崩し的な市場経済化により、貧富の格差が拡大。その日の糧を「市場で買うための現金収入」に窮し、売春や出稼ぎ(脱北)に頼らざるを得ない貧困層が、大量に存在する。
(参考記事:コンドーム着用はゼロ…「売春」と「薬物」で破滅する北朝鮮の女性たち)こうした人々が飢えるのは、必ずしも「国内に食糧がないから」とは限らないということだ。この辺の状況は、1990年代の大飢饉「苦難の行軍」のときとは明らかに異なる。