プーチンが「派兵報酬」払わず金正恩が窮地…「実績乏しい」とロシアが難癖
住民の間では当初、「ロシアが助けてくれる」という期待があったが、現状は物資が市場に出回らず、食糧確保のため高利貸しに頼る世帯が増加。市場機能が“麻痺状態”に陥りつつあるという。
(参考記事:「迷惑だ」プーチンからの贈り物に北朝鮮国民ブチ切れ)
心理面の変化も深刻だ。STによれば、派兵直後に広がった期待は、時間の経過とともに「裏切られた」との不満や恐怖へと転じているという。犠牲となった若い兵士の血の対価が「米一粒として戻らない」現実は、体制支持基盤を揺るがす要因になっている。
専門家らは、2026年こそ北朝鮮経済の試練の年になると警告する。STによれば、政府が物価や為替の高騰を抑えるため強権的統制を強めれば、市場が完全崩壊し、過去の「苦難の行軍」を思わせる統制型配給制度が戻る可能性も否定できないという。
STは結論として、北朝鮮のロシア派兵は経済的利益をほとんど得られず、「失敗した賭け」になる公算が大きいと指摘。チョン氏は「現在の食糧問題は気候ではなく、経済システムの脆弱さが原因だ。来年は北朝鮮政権と住民にとって、生存がかかる最も過酷な年になるかもしれない」と述べたという。
