ポーランドはなぜ韓国製潜水艦に背を向けたのか
さらに韓国側は、競合国の中で唯一、整備インフラや維持・補修センターの構築といった産業協力案を公表し、潜水艦購入代金についても韓国国内金融機関がほぼ100%保証する姿勢を示した。条件面だけを見れば、ポーランドの財政負担は極めて軽かったとされる。
それでもポーランドが選んだのは、地理的にも近いスウェーデンだった。最大の理由として指摘されるのが「作戦環境との適合性」だ。ポーランド海軍の主な活動海域であるバルト海は、平均水深が約55メートルと浅く、海底には砂や泥の堆積物が多い。地形は複雑で、狭い海域での隠密行動や機動性が重視される。こうした環境では、2000~2500トン級の比較的小型潜水艦が有利とされる。
サーブのA26は、まさにバルト海を主戦場とするスウェーデンが開発中の潜水艦で、浅海域での隠密性や機動性、低騒音性に特化している。一方、3600トン級の張保皐ⅢバッチⅡは候補艦の中で最大であり、ポーランド側の要求と必ずしも合致しなかった。
「信頼」問題も
政治・安全保障面での要因も大きい。
