「男たちは私を拷問し、ペンチで無理やり歯を抜いた」脱北女性が証言
収容所が世界のすべてだったパクさんにとって、「外の世界」はまさに新天地だった。モノがあふれ、商売もでき、自由があるように思えたのだった。実際には自由が厳しく制限されているのだが、収容所がいかに劣悪な環境であるかの反証と言えるだろう。
もともと好奇心の強かったパクさんは、無報酬労働期間中に、収容所職員と交渉を始めた。「商売をしてお金を稼がせてあげるから、外出させてください」。パク氏の親戚が裕福であることを知る収容所の幹部は納得し、パク氏はふたたび外の世界に出られるようになった。