一度に500人犠牲も…殺人的「速度戦」を金正恩氏が止めた理由

ではなぜ、金正恩氏は元山葛麻に限って「速度戦」を取り下げたのか。実は、同氏は最近、建設現場の視察などで「安全対策」という言葉を口にするようにはなっている。どうやら、国民に対する人権侵害への国際社会からの批判に敏感になっているようだが、それ自体は進歩と言えなくもない。

だが実際のところ、今回の工期延長は経済制裁の影響によるもの、と見る向きが大勢のようだ。資材の調達も苦しいはずで、彼としても仕方のない決断だったのではないか。また、海岸リゾートを急いで完成させても、韓国などからの観光客を呼び込めなければ、外貨の大量獲得にはつながらない。

当面、米国との非核化対話が停滞するのもやむなしと、腹を決めているのかもしれない。