金正恩氏が軍隊に「武力統一」を強調する、致命的な裏事情

何より、米国との非核化対話に乗り出したのは大きな賭けだった。仮に米国側の要求を飲み、核兵器を放棄するとなれば、北朝鮮の軍事力は致命的なまでに空洞化するからだ。

(参考記事:金正恩氏の「ポンコツ軍隊」は世界で3番目に弱い

ということは、金正恩氏はその賭けに負けつつあるということなのだろうか。本人はロシアを訪問するなどいまだに意気軒高なところを見せているが、前述した「元帥様のベトナム訪問後、軍人の間に平和に対する幻想が広がっている」という学習タイトルは、北朝鮮の軍事力の劣化が致命的な段階で進行していることの反証だと見ることが出来るかもしれない。