韓国の国家情報院は13日、北朝鮮の玄永哲(ヒョン・ヨンチョル)人民武力部長が先月30日に公開銃殺されたと国会に報告した。報告によれば、銃殺には「高射銃」が用いられたと言う。 人体が「ミンチ」に 対空火器として使われる高射銃には様々な種類がある。今回言及されているのは、旧ソビエト連邦製のZPU-4であると思われる。 ZPU-4は、第2次世界大戦直後にソビエト連邦が設計した4連装の牽引式対空機関砲で、歩兵用に開発された口径14.5mmのKPV 重機関銃を対空用の銃架に搭載させる形 ...

北朝鮮国内で、金正恩氏や政府を批判する落書きやビラが相次いで見つかっていると米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えている。 筆跡調査で落書き犯人探せ! 平壌在住のRFAの情報筋によると、ビラや落書きの背景には金正恩氏が「祖父譲りの残忍な人間」と言われ、評判が芳しくないことがあると指摘。落書き犯を捕まえたい北朝鮮当局は、「筆跡調査」まで行っているという。 「平壌では住民を対象にした筆跡調査が行われている。小学生から70代の老人まで住民のほぼ全てだ」 情報筋によると、筆 ...

北朝鮮の貧窮の象徴であり、飢えや病気のために行き倒れてそのまま死ぬことも少なくない浮浪児「コチェビ」。しかしいまや、彼らの生態にも変化が起きている。 生きるために手を染める強盗手段が、ますます大胆になりつつあるのだ。最近では徒党を組んでトラックの部品を盗んで売り払うなどしている。 平安南道(ピョンアンナムド)のデイリーNK情報筋は、次のように語った。 「コチェビたちは、かつては市場や駅前で物乞いをしつつ暮らしていたが、最近は組織的に盗みを働く。さらに、盗品を売り飛ばす販路まで ...

韓国の国家情報院は29日、国会情報委員会全体会議のなかで、北朝鮮で金正恩氏に異議を唱えたとして15人の当局者が処刑されたと報告した。 【参考記事】北朝鮮、金正恩氏に異議で高官15人が「見せしめ」処刑か  処刑されたと見られているのは、北朝鮮で特権階級を占めるエリートたちだ。 外側からは出世街道に乗っているように見えても、またいかに体制に忠誠を誓っていても、「一寸先は闇」なのが北朝鮮という国だ。その象徴とも言えるのが、権力中枢の一角、国家安全保衛部の副部長の肩書を持っていた、あ ...

北朝鮮の公式ウェブサイトのひとつである「今日の朝鮮」は4月10日、金正恩氏が「ハローキティ」や「くまのプーさん」などの海外キャラクターに愛着があるとする内容の記事を掲載した。 同サイトは、「“キティ靴下”と“プー靴下”」というタイトルの記事で、金正恩氏が、2012年7月に平壌靴下工場を現地視察した際のエピソードを紹介した。 「プーについて説明しなさい」 正恩氏は、新製品をサンプル室を見回りながら、「美しい柄の靴下」に大いに満足しながら、現場の技術者と次のような会話を交わした。 ...

4月1日から、北朝鮮の学校も新学年度を迎えている。朝鮮中央通信はこの日、「全国の大学、専門学校、高級・初級中学校、小学校で始業式に続いて初の授業が行われた」と報じた。 北朝鮮の学生たちにとって、新学期の目玉は新しい制服だ。 【画像】大学・専門学校、中学・高校、小学校の新しい制服 北朝鮮の対外向け週刊紙、統一新報は2月、新しい制服のデザインを公開している。同紙によれば、新しい制服は政府機関や美術大学のコンペを経て選ばれたもので、金正恩氏が生産現場を視察するなど、いわば“肝いり” ...

北朝鮮では「鋼鉄電線を力強く支援しよう」というスローガンの下、毎年「クズ鉄集め」の運動が展開され、労働者や主婦はもちろん、小学生から大学生までが動員される。 各自に課せられるノルマは極めて厳しい。そのせいで、一部の学生たちが“ある行動"に出ている。 平安南道(ピョンアンアムド)のデイリーNKの内部情報筋は、厳しいクズ鉄集めについて次のように語った。 「今年は朝鮮労働党70周年という『節目の年』でもあり、例年以上にクズ鉄集めのノルマが厳しい。職員数に応じ、企業所(会社)ごとに数 ...

デイリーNKは22日、中国・丹東の情報筋を通じ、北朝鮮の平安北道新義州(シニジュ)市の黄金坪(ファングムピョン)から現地に脱北した北朝鮮の兵士2人のうち1人が、中国人民解放軍に拘束・連行される場面の写真を入手した。脱北兵士は国境警備隊の所属で、拘束された当時、銃などの武器を携帯していたとされる。【画像】中国軍に制圧・連行される「北朝鮮脱走兵」 写真が撮られたのは、黄金坪とは国境を流れる鴨緑江の支流をはさんだ対岸にある中国側の村。兵士は中国人女性1人を人質に抵抗していたという。 ...

「韓流ドラマを見ていたことは水に流してやる」 北朝鮮当局が、金正恩氏暗殺を描いたコメディ映画「ザ・インタビュー」の自国への流入を懸命に防ごうとしていることがわかった。わざわざ「ザ・インタビューを見てはならない」と伝えるための講演会も行われているとデイリーNKの内部情報筋が伝えてきた。 咸鏡北道の内部情報筋は次のように語った。 「今年の初めに講演会があった。『今まで韓流ドラマを見ていたことは水に流してやるから、今後外国から入ってきた映像は絶対にみないこと』『特に米国の映像を見た ...

北朝鮮の平壌市では新年を迎えて、市民に「ハタハタ1キロ」と「ビール1瓶」の配給を実施した。ところが市民からは不満の声が上がっていると米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が伝えた。 詐欺のような配給に怒る平壌市民 同放送は、咸鏡北道(ハムギョンブクト)内部情報筋が最近平壌で聞いた話を次のように紹介した。 「ビールを配給するからその代わりに欠けてないビール瓶を2瓶供出するようにと人民班で言われた」 「3400ウォン(約48円)払って市場できれいな中国製のビール瓶を2本買って ...

金正恩氏が世界的な禁煙ブームの流れに逆らってスモーカー、それも相当なヘビースモーカーであることは公式メディアの写真から明らかになっている。 しかし、場所をわきまえずタバコを吸う姿には北朝鮮国内からも疑問の声が聞こえてくる。なぜ、金正恩氏はこれ見よがしに「歩きタバコ」の姿を見せるのだろうか? 火気厳禁の工場でも 北朝鮮の労働新聞は21日、金正恩氏がリュウォン靴工場を現地指導したと報じた。この日の現地指導には金与正(キム・ヨジョン)氏に加えて安政秀(アン・ジョンス)氏、李載佾(リ ...

北朝鮮では幹部を中心に秘密のパーティーが開かれる。金正日氏の秘密パーティーに招かれていた元料理人の藤本健二氏は秘密パーティでの乱痴気騒ぎを暴露している。【関連記事】 父親譲り?「金正恩は秘密パーティーを踏襲するだろう」 ロッドマン一行が乱痴気騒ぎ この秘密パーティの接待役、いわば「コンパニオン」として「金星学院」の女学生が動員されていると米政府系ラジオRFAが伝えた。 金星学園は、金正恩氏の夫人である李雪主氏も卒業したことで有名である。1対1の個人レッスンでエリート教育を行い ...

空軍司令官出身の李炳哲(リ・ビョンチョル)氏が、朝鮮労働党中央委員会の第1副部長に昇進したことが13日にわかった。 朝鮮中央通信は同日、金正恩氏が航空および反航空軍指揮部(空軍)を視察したニュースを伝える中で、随行した李炳哲氏を「党中央委員会第1副部長」の肩書で紹介した。 李炳哲氏は先月8日、空軍司令官から労働党副部長に異動したことが判明したばかりだった。 朝鮮労働党内の地位と権限は、副部長よりも第1副部長が大きく上回る。第1副部長は正恩氏の職務を直接補佐する役割もこなすため ...

「凍土」と呼ばれる北朝鮮の冬は厳しく、日本や韓国よりも早く訪れる。暖房設備も整っておらず、秋頃から本格的な「越冬」の準備のために大忙しになる。 セントラルヒーティングが設備されている平壌中心街のアパート以外の地域では、冬を過ごすための必需品「薪」「石炭」を自前で入手しなければならない。 しかし、北朝鮮の大部分が「はげ山」で「薪」に使える木の量も少なく、最近では植樹が行われてることから木を切ることもできない。 「石炭」は、外貨を稼ぐために輸出するので国内市場では高値で売られる。 ...

北朝鮮ではお盆を迎え幹部を中心に高価なの「贈り物」を交わす文化が広がっている。 覚せい剤はもちろん屠殺が禁止されている牛も幹部に賄賂として上納されている。 賄賂のやり取りは当たり前 黄海南道(ファンヘナムド)のデイリーNKの内部情報筋は次のように伝える。 「お盆が近付くと、幹部と新興富裕層が上部とのコネ作りに精を出す」 「祝日に肉と金の入った封筒を一緒に渡すのが最近の最も豪華な『賄賂文化』だ」 「幹部は市場での影響力を維持するために、祝日に家族サービスをするよりも人脈管理に投 ...

北朝鮮による日本人拉致が白日の下にさらされたのは、今から12年前の2002年だ。 訪朝した小泉純一郎元首相と故金正日国防委員長の間で行われた首脳会談で北朝鮮側は、「絶対認めないだろう」と思われていた「日本人拉致」を認めた。その後、一部の被害者家族が帰国したが、いまだに全面解決とは言いがたい状況が続いている。 2014年に入ってから日朝交渉は再開され、解決に向けて少しずつ前進しはじめているが、予断は許さない。しかし、なぜ拉致問題は12年もかかって解決の道が見えないのか。そもそも ...