プーチンが「派兵報酬」払わず金正恩が窮地…「実績乏しい」とロシアが難癖
北朝鮮の金正恩総書記が「血盟」と強調してきたロシアとの蜜月関係。ウクライナ戦争への派兵にまで踏み切ったものの、それが「最悪の自滅行為」となっているとの不満が北朝鮮内部で高まっていると、韓国の独立系メディア「サンドタイムズ(ST)」が報じている。それによると、ロシア側が当初約束した派兵の対価や軍事技術支援を大幅に縮小し、履行も遅れているという。平壌では「プーチンに騙された」との怒りと、資金難による体制危機感が募っている。
STによれば、複数の対北情報筋の分析を総合すると、北朝鮮がロシアから受けた派兵代金は約束の2割に過ぎないという。派兵は金正恩氏が提案し、プーチン大統領が受け入れる形だったとされる。北朝鮮は兵士1人当たり月2000ドル前後の給与と別途報酬を約束され、その8割以上を国庫に吸収して統治資金に回す計画だった。
不満が噴出
給与は指揮官級5000ドル、技術兵3500ドル、下士官3000ドル、一般兵士2000ドルとされたほか、戦死者には1人当たり約3万ドルの補償金が支払われることになっていたとされる。