「早く開けろ」金正恩がいら立つ”新設ホテル”の悲惨な実状

観光コースに朝鮮革命博物館など金日成主席一族に関連する宣伝施設が組み込まれていたことにも、一部の参加者が反発したという。

(参考記事:中国人客が卒倒した、北朝鮮ウェイトレス「密室サービス」の過激度

瀋陽の消息筋はRFAに、観光客が「すべてが予想以上に立ち遅れていた」として、旅行会社に精神的、肉体的な被害への補償まで要求していると説明した。集団抗議を受け、旅行会社は営業継続が危ぶまれる状況にあるという。

ツアーの基本料金は7泊8日で7500元(約1110ドル)だったとされる。丹東や北京の北朝鮮専門旅行会社が提示する7日程度のツアーは6000~7000元程度が中心で、基本料金だけをみれば突出して高額というわけではない。

問題となったのは現地での追加負担だった。瀋陽の消息筋によれば、参加者が北朝鮮滞在中に支払った追加費用は基本旅行代金を上回り、現地では各種費用をドルで決済する必要があったという。

このため参加者の間からは「最も高い金を払い、最も劣悪な環境を体験する観光」との皮肉まで出ているとRFAは伝えた。

北朝鮮は元山葛麻海岸観光地区を大規模なリゾートとして整備し、観光業再建の象徴として大々的に宣伝してきた。海岸沿いにホテルや娯楽施設などを集中させ、外貨獲得につながる外国人観光客の誘致を狙っている。