北朝鮮の工作員は「神戸ビーフ」の使い方が上手
主要メディアの報道によれば、千葉県警は今年6月、成田空港で他人名義のクレジットカードを使用し化粧品を大量購入したとして、詐欺の疑いで、北朝鮮の工作員とみられる朝鮮籍の男性(65・埼玉県在住)を書類送検していたという。 報道によると、この男性は2012年、北朝鮮の故金正日総書記の専属料理人だった藤本健二氏(仮名)に対し、金正恩党委員長のメッセージを伝えていたことも判明。藤本氏による2012年と16年の計3回の訪朝について、自ら同行するなど関与したことを認めた上で、「本国の指示を ...
「わが国は人口太陽が3つもあるから仕方ない」災害続発で北朝鮮国民
北朝鮮の人々は毎年、自然災害に苦しめられている。雨期には水害、夏には干ばつ、冬は大雪。とりわけ今の時期、北部の山間地域では最低気温が氷点下30度近くまで下がる。まさに「凍土」という表現がふさわしい。慢性的なエネルギー不足から暖房のための社会的インフラの整備は進んでおらず、「冬になると飢えよりも寒さの方がよっぽどツラい。凍死する住民も多い」との声もある。 (参考記事:「眠っているうちに」死者数万人、北朝鮮庶民が震える「冬の夜の恐怖」) 韓国のリバティ・コリア・ポスト(LKP)に ...
【写真】北朝鮮「お札の美少女」国民的女優を処刑か…出演作が視聴禁止
韓国の月刊朝鮮は11月号で、北朝鮮の「109常務」の文書を単独入手したと報道。「これまで一部のメディアを通じ、北朝鮮の住民たちに(視聴が)禁止された映画や歌などの目録が公開されたことはあったが、体系的に作られた総合文書が出てきたのは今回が初めてだ」と伝えた。 国民的美少女 北朝鮮の「常務(サンム)」とは、ある特別な任務のために関係各機関が共同で編成したタスクフォースのことを言う。109常務は、韓流をはじめとする外国の映像・音楽作品や、金正恩体制に「有害」とみなされた情報の取り ...
公開裁判も「氷山の一角」…北朝鮮で進む密輸の組織化
北朝鮮有数の鉱山、咸鏡南道(ハムギョンナムド)端川(タンチョン)市の剣徳(コムドク)鉱山で、鉛や亜鉛を中国の密輸業者にしていた労働者らの公開裁判が行われ、実刑判決が下された。 現地の内部情報筋によると、端川市保安所と裁判所は先月12日午前10時から端川市場近くの空き地で今年2回目となる公開裁判を行った。鉱山労働者や市民には3日前から出席するように呼びかけられ、現場は市民で溢れかえったという。 裁判にかけられたのは、薬物中毒者や農場から穀物を盗んだ窃盗犯、そして中国の密輸業者か ...
外国人労働者と大乱闘も…米国が懸念する「奴隷労働」の実態
米政府系のボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると4日(米時間)、米上院外交委員会東アジア太平洋小委員会で「民主主義と人権、法治に関する中国の挑戦」というテーマの聴聞会が開かれた。聴聞会に出席したローラ・ストーン国務省東アジア太平洋副次官補は、中国における北朝鮮労働者の雇用について「賃金をもらうことができず、いかなる自由もないため、中国は多くの北朝鮮労働者を受け入れている」とし、「米国は北朝鮮の労働者たちをslave labors(奴隷労働者)とみなす」と述べた。 北朝鮮の派 ...
北朝鮮の権力者男性は「性暴力に無感覚」の疑い
北朝鮮国営の朝鮮中央通信は5日、「女性の権利が無残に踏みにじられる資本主義社会」と題した論評を配信した。11月25日の「女性に対する暴力撤廃の国際デー」から始まった、世界各地での女性の権利擁護運動などに言及したものだ。 かねてから女性に対する性暴力の蔓延が非難されている北朝鮮が、国際社会に「反撃」したものと言える。 (参考記事:「警察官たちは性犯罪の捜査を楽しんでいる」北朝鮮の救われぬ実態) 論評は、日本で起きた財務事務次官による民放テレビ女性記者に対するセクハラ問題にも言及 ...
消えた北朝鮮の「ピンクレディー」…看板アナウンサーの行方
英紙・テレグラフ(The Telegraph)が4日、北朝鮮の朝鮮中央テレビのアナウンサーである李春姫(リ・チュニ)氏が引退すると伝えた。李春姫という名前に聞き覚えがなくても、北朝鮮のテレビ報道で独特の抑揚をつけながらニュースを読み上げるアナウンサーといえばおわかりになるだろう。 李春姫氏のアナウンサー歴は約50年と言われている。半世紀近く北朝鮮のニュースを伝えてきたが、特にこの10年間は北朝鮮にとって重要なニュースを読み上げた。とりわけ伝説となっているのが2011年12月1 ...
人身売買「自ら望んで売られた」被害女性への理不尽な視線
北朝鮮当局は今月、国境地帯の地域機関に向けて「人身売買を反逆罪として強く処罰せよ」との指示を出した。これに基づき、人身売買団に対する大々的な取り締まりが行われている。しかしその一方、同国社会には人身売買の被害者に対する厳しい視線も存在する。 米政府系ラジオ・フリー・アジア(RFA)の両江道(リャンガンド)の情報筋によると、金正淑(キムジョンスク)郡では国家保衛省(保衛部、秘密警察)と人民保安省(警察庁)が合同で人身売買団に対する取り締まりを行った。 その結果、逮捕された4人に ...
金正恩氏「親日の血筋」が韓国訪問で暴かれる
北朝鮮の金正恩党委員長の「不都合な出自」が、いよいよ白日の下にさらされるかもしれない。金正恩氏は、9月に平壌で行われた南北首脳会談で訪韓の意思を表明。支持率低下に悩む韓国の文在寅政権は、年内の訪韓実現を目指している。 タイムリミットは目前である。金正恩氏が12月中に訪韓することは、人権問題や様々な国際環境に照らせば極めて困難に思える。何よりも北朝鮮側の熱が冷めてきているようにも見える。 (参考記事:「韓国は正気なのか!?」文在寅政権に北朝鮮から非難) それでも、韓国政府はあき ...
金正恩氏を震え上がらせた「1丁の機関銃」のミステリー
韓国の文在寅大統領の支持率が、またもや就任後最低を更新した。韓国の世論調査会社、リアルメーターが3日に発表した支持率は、前週より3.6ポイント低い48.4%となった。これで9週連続の下落である。 経済の低迷など、内政の行き詰まりが要因とされ、政権はそれを打開すべく、北朝鮮の金正恩党委員長の初訪韓に賭けているように見える。しかしそれは、当局により国民がほぼ完全に統制されている平壌を文在寅氏が訪れるのとは、わけが違う。 韓国には、北朝鮮の体制により家族や友人を殺された人々が数多く ...
「金正恩の望みかなえる」はずが…トランプ、裏では対北支援を禁止
米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によれば、トランプ米大統領は11月29日、北朝鮮を資金援助の禁止対象に再指定した。理由は、北朝鮮政府が人身売買の被害を防止するための最低限の措置を講じていないためだ。主として中国を舞台とした北朝鮮女性の人身売買については、米国内でも年々、問題視する傾向が強まっている。 (参考記事:「中国人の男は一列に並んだ私たちを選んだ」北朝鮮女性、人身売買被害の証言) 今回の制裁指定により、人道主義的目的の支援を除く北朝鮮とのほとんどすべての交流・ ...
母親思いの一家を飲み込んだ「魔の道路」…数百人死傷も
北朝鮮の道路事情は極めて劣悪だ。北部の両江道(リャンガンド)では今年3月、交通事故が相次ぎ、1日で約300人が死亡する大惨事が起きた。 (参考記事:あっという間に300人が死亡…北朝鮮の交通事故が壮絶な理由) 一般の道路はもちろん、外国人観光客が利用する高速道路ですら状態がかなり悪く、穴が空いている箇所を熟知しているドライバーでも、時々穴にはまってしまうほどだ。 「走り屋」として知られる金正恩党委員長も、交通事故を減らすよう再三にわたり指示を下している模様だが、劣悪な道路事情 ...
中国奥地で売られた「少女A」の前に現れた救世主
中国の内モンゴル自治区で、人身売買の犠牲となった少女が、別の脱北女性に救出される出来事があった。 事情を知る脱北者が先月23日にデイリーNKに明かしたところによると、中朝国境に面した北朝鮮の村に住んでいた少女Aさんは、ブローカーに騙され中国に連れて行かれた。中国人男性に売り飛ばされたAさんはかろうじて逃げ出したが、ブローカーに捕まり、別の男性に売られたがまた逃げ出した。ブローカーは、Aさんをより儲かる内モンゴルに売り飛ばそうとした。 (参考記事:17歳で中国人男性に売られ…脱 ...
北朝鮮の警察官が苦しむ「どうにもならない悩み」
絶大な権限を振りかざし、庶民を痛めつけてきた北朝鮮の保安員(警察官)。しかし彼らとて、いついかなる時にも「強者」であるというわけではない。 (参考記事:美女と「日本製の部屋着」に狂わされた、ある北朝鮮警察官の選択) 平安南道(ピョンアンナムド)の内部情報筋によると、公共機関の職員の出勤率が著しく低下している。一部では業務が麻痺するほどの状況になり社会問題となっているという。保安署(警察署)の公民登録課など「食べる卵のない」部署ほど出勤率が低調なようだ。ここで言う「卵」とはワイ ...
北朝鮮が南北対話の中止を示唆…窮地の韓国、金正恩氏が頼りなのに
聯合ニュースによれば、韓国青瓦台(大統領府)の金宜謙(キム・ウィギョム)報道官は30日、記者らの携帯電話にメッセージを送り、北朝鮮の金正恩党委員長のソウル訪問について次のように説明したという。 「いくつかのシナリオを準備している」 「あらゆる可能性を考慮して話し合っており、決定したものはない」 韓国では青瓦台が12月13~14日ごろに金正恩氏のソウル訪問を推進中とする報道が出ており、これに対応したコメントと見られる。 金正恩氏は、9月に平壌で行われた南北首脳会談で、近いうちに ...
「産婦人科で密造」の噂まで…薬物乱用が止まらぬ北朝鮮
北朝鮮から逃れて日本に在住するある脱北者から、こんな話を聞いたことがある。 「覚せい剤中毒が蔓延する実情を見て、この国(北朝鮮)はもう終わりだと思った。それが脱北を決意した理由のひとつだった」 金正恩党委員長の父・金正日総書記は1992年から、麻薬などの薬物で外貨を稼ぐためにコードネーム「白桔梗(ペクトラジ)事業」を開始した。国家機関の主導で製造された麻薬や覚せい剤は、中国や日本に密輸されたが、各国当局の厳しい取り締まりにより徐々に減少した。 しかし、これが北朝鮮国内で薬物が ...