北朝鮮で相次ぐ外交官の亡命、そして高級幹部たちの処刑は、金正恩党委員長の恐怖政治が猛威を振るっていることを物語っている。 こうした中、北朝鮮の秘密警察・国家安全保衛部は、庶民たちに対して「内部の不純分子の敵対行為に警戒心を高めなければならない」という政治講演を通じて、思想統制を強めていると米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)が報じた。 ただし、その思想統制の中身とは最高尊厳を揶揄することは許さない、すなわち「金正恩氏をジョークのネタにするな!」というものだった。 高射砲 ...

北朝鮮の金正恩党委員長が、韓国人をターゲットにしたテロ団を中朝国境地域に派遣したと韓国政府が21日、明らかにした。 韓国政府の発表以前より、金正恩氏が韓国人を対象にテロ、または拉致を模索しているという情報は、既に5月の時点から囁かれていた。きっかけは、その前月に起きた中国浙江省寧波市の北朝鮮レストラン「柳京食堂」から男性支配人と女性従業員ら13人が脱北した事件だ。 美貌のウェイトレスが実態暴露か 金正恩氏は、事件が体制不安を呼び起こしかねないと焦りを感じたようだ。国家安全保衛 ...

北朝鮮の国営メディアが、なんとも苦しい「負け惜しみ」を言っている。朝鮮中央通信は16日、「朝鮮半島の平和と安全を守り抜く金正恩元帥」というタイトルの記事を配信した。 北朝鮮メディアにとって、どんな形であろうと金正恩党委員長を称えることは最優先事項であり、こうした記事のタイトル自体は珍しくはない。問題は、その中身だ。 地雷で吹き飛ぶ兵士 記事は、昨年8月の南北対立を振り返っている。昨年7月に2人の韓国軍兵士が北朝鮮の仕掛けた地雷に接触し、足を吹き飛ばされるなどの重傷を負った地雷 ...

北朝鮮の朝鮮中央通信は13日、米軍がグアムの戦略爆撃機部隊を増強していることを強く非難する論評を配信した。 米軍は6日、従来のB-52戦略爆撃機に代わり複数のB-1B戦略爆撃機をグアムのアンダーセン空軍基地に配備。また9日には、核搭載能力があり、ステルス機能も備えたB-2戦略爆撃機の同基地への一時配備を発表した。 激太りの歴史 これを受け、朝鮮中央通信は10日にも、今回と同じような内容の論評を配信したばかりだ。 北朝鮮は通常、こういった場合には複数のメディアに散らして非難の論 ...

北朝鮮では、刑法113条「高利貸し罪」に基づき、貸金業そのものが違法だ。しかし、銀行がまともに機能していないため、カネを借りるにはヤミ金を利用せざるを得ない。 ヤミ金だけに、返済に行き詰まったトラブルや事件も多発する中、22才という若い女性が凶行に及んでしまったと、両江道(リャンガンド)の内部情報筋が伝えたきた。 ヤミ金で元手を借りるが 両江道の金正淑(キムジョンスク)郡に、22歳のAという女性商人がいた。彼女は、ヤミ金業を営んでいるBという女性商人から自宅を担保にカネを借り ...

朝鮮人民軍(北朝鮮軍)のある部隊で、部下が上官の家族を殺害する事件が発生した。 両江道(リャンガンド)の内部情報筋によると7月末、恵山(ヘサン)市江口洞(カングドン)の国境警備隊25旅団で、士官長(曹長)が中隊長の母親と娘を殺害した。 二人の関係は、元々良好だったというのだが、一体何があったのか。 中朝間の密輸で大もうけ 二人は国境警備隊に所属。その地位を利用して中国から密輸を行ったり、脱北者の便宜を図るなどの「国境ビジネス」で莫大な儲けを得ていた。つまり、二人は「仲の良いビ ...

北朝鮮で常態化している人権侵害に対して、国際社会の注目が集まる中、脱北者の女性が、自らが受けた人権侵害に対して告発するケースが増えている。 女性ゆえに、性的な嫌がらせを受けるケースも多いが、彼女たちは、北朝鮮の人権侵害の実情を訴えるために、重い口を開き始めた。 セクハラという言葉すらない 韓国の北朝鮮専門メディア・ニューフォーカスは、脱北者女性がインタビューのなかで、次のように語ったことを明らかにした。 「北朝鮮で、性的暴行、セクハラという言葉は、聞いたことがない」 つまり、 ...

リオデジャネイロ五輪に、北朝鮮政府の代表団長として派遣されている崔龍海(チェ・リョンヘ)国務委員会副委員長が、現地で「大暴れ」している。 同国の朝鮮中央通信は、崔氏が5日、ブラジルのテメル大統領代行と会談。北朝鮮とブラジルの友好関係の発展について話し合ったと報じた。首脳同士の儀礼的な面談を伝えただけの、どうということのない話である。 「変態性欲者」の評判 ところが間もなく、とんでもないことが判明した。韓国の聯合ニュースがブラジル外務省関係者に確認したところ、「北朝鮮から副大統 ...

故金日成(キム・イルソン)主席らと抗日パルチザン闘争を繰り広げ、防衛相にあたる人民武力部長(現人民武力相)も勤めた呉振宇(オ・ジヌ)氏の息子である呉日晶(オ・イルチョン)労働党民間防衛部長が上将から少将に2階級降格されたと複数の韓国メディアが報じた。 また、故金日成氏の護衛司令官を務めた呉白龍(オ・ベクリョン)氏の長男で呉琴鉄(オ・グムチョル)副総参謀長と、次男の呉鉄山(オ・チョルサン)海軍司令部政治委員の党内における地位も低下したという。 革命の信念を捨てれば歴史のゴミ 呉 ...

「第2の藤本健二氏」が重い口を開いた。北朝鮮の故金正日氏の専属だったイタリアンシェフが、英国のタブロイド紙のデイリー・スターと、米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)のインタビューに応じ、最高指導者専用のグルメと豪華客船について語った。 エルマンノ・フルマニス氏は、北朝鮮が史上最悪の大飢饉「苦難の行軍」の真っ只中だった1997年、当局の招請に応じて、北朝鮮で働くことにした。安くて栄養価の高いイタリア料理を提供し、飢えに苦しむ人を救うつもりだった。 サラミのピザを好んだ正日 ...

北朝鮮当局は、コミュニケーションアプリのLINEやカカオトークが「スパイ活動に利用される」として、取り締まりを強化している。その一方で、独自のアプリを開発したと、平安北道(ピョンアンブクト)の内部情報筋が伝えてきた。 北朝鮮が開発したアプリの名前は「セビョル」(新しい星)。チャット、画像や音声ファイルの転送など、機能的にはLINEとさほど変わりない。ただし、一般のアプリとは大きく異なる点がある。 秘密警察が監視 中国遼寧省丹東に滞在中の北朝鮮の貿易会社の幹部によると、一般人が ...

韓国のNGO、北朝鮮人権情報センターは1日、「北朝鮮政治犯収容所の勤務者、収容者、失踪者人名辞典」を出版した。 同センターは、2003年の設立以来、北朝鮮当局による人権侵害の被害者の証言を記録、保管し、データベース化してきた。北朝鮮の人権蹂躙の実態に関する記録を集め、広く外国に知らしめる。そのうえで、北朝鮮国内の機関や担当者に直接、間接の圧力を与えることを目的としている。 せい惨な拷問も 今回の人名辞典は、最近韓国に入国した脱北者を対象にした調査と、既存の調査内容を保存されて ...

世界中で大人気となっているゲームアプリ「ポケモンGO」。デイリーNKジャパンでは、北朝鮮がプレイ可能地域に分類され、実際にプレイができる可能性を指摘した。しかし、残念なことに「不可」であることが確認された。 シンガポールのNGO「チョソン・エクスチェンジ」の担当者はFacebookで「北朝鮮でポケモンを捕まえようとしたが、悲しいかな作動しなかった」と明らかにした。画面の上部には「GPSの信号が受信できない」と表示されている。 GPS機能に厳しいチェック ちなみに北朝鮮当局は、 ...

かつて、旧共産圏では大々的に行われていた大増産運動。しかし、成果はほとんどなく、弊害ばかりが目立ったため、1950年代に姿を消している。そのような「天下の大愚策」を未だに行っている世界で唯一の国が、北朝鮮だ。 北朝鮮当局は現在、200日戦闘と称して、今年の年末までに各産業の生産量を無理やり増大させる運動を行っているが、すでに各地で弊害が発生している。 首をつって自殺 両江道(リャンガンド)の金正淑(キムジョンスク)郡では、200日戦闘に伴う勤労動員を苦にした女性が自殺する事件 ...

故金正日氏の寵愛を受け最後の愛人であり、事実上の夫人と言われた金玉(キム・オク)氏が粛正されたという説が浮上した。 米政府系のラジオ・フリー・アジア(RFA)によると、平壌を訪れた中国人ビジネスマンが「金玉氏は金正恩政権になってから1年足らずで管理所(政治犯収容所)に送られたという話を朝鮮労働党幹部から聞いた」と、同放送に打ち明けた。 親子で愛人を奪い合い? 一方、金正日氏の最後の愛人は、金玉氏ではなく、ポチョンボ電子楽団の元スター歌手で、現在は「北のガールズグループ」として ...

朝鮮中央テレビは23日夜のニュースで、南北統一を呼びかける行事が平壌で開催されたことを報じた。 その参加者の席に、日本人拉致にも深く関与したとして国際手配されている辛光洙(シン・グァンス)容疑者らしき人物がいることが明らかになった。 辛容疑者は、大阪の原敕晁さんの拉致事件に関わったとして国際手配されている。映像に映し出された人物は、白髪で眼鏡をかけており、胸には勲章を付けている。 過去の写真などから、辛光洙容疑者本人と見て間違いないだろう。辛容疑者は、金正恩体制下でも英雄とし ...